海外 2019.06.01
サンウルブズ、今季は秩父宮で勝てず2年連続の最下位確定。「誇り持って戦っているが…」

サンウルブズ、今季は秩父宮で勝てず2年連続の最下位確定。「誇り持って戦っているが…」

[ 編集部 ]
先制トライを挙げたサンウルブズのホセア・サウマキ(撮影:松本かおり)

 サンウルブズは開始1分も経たぬ間に先制した。FBセミシ・マシレワが高く蹴り上げたボールはWTBホセア・サウマキの手に収まり、そのまま約40メートル走り切ってゴールラインを割った。

 しかしブランビーズは9分、CTBイラエ・シモネがディフェンスを破り、NO8ピート・サムにつないでトライを挙げ、コンバージョンも成功で同点に追いついた。21分には敵陣深くでの連続攻撃をCTBシモネがフィニッシュし、勝ち越す。さらに29分、SOクリスチャン・リアリーファノがディフェンス裏にチップキックを放ち、WTBヘンリー・スペイトがダイレクトキャッチしてつなぎ、FBトム・バンクスがゴールに持ち込みリードを広げた。

 流れを変えたいサンウルブズは35分、FBマシレワが敵陣10メートルラインから抜け、3人のタックラーを外してゴール右にトライを決め、秩父宮が沸いた。12-21と、9点差に詰めて折り返した。

 後半最初に得点したのはブランビーズで、49分(後半9分)、得意のドライビングモールで点差を広げたが、サンウルブズは食らいつき、その2分後、またもFBマシレワがハーフウェイから次々とタックラーを外して大きくゲインし、サポートしたSHジェイミー・ブースも鋭い走りでフィニッシュ。SOヘイデン・パーカーがコンバージョンを決め、再び9点差とした。

 しかし58分、サンウルブズに反則があり、敵陣深くに入ったブランビーズはまたもラインアウトからモールで押し込み追加点を奪った。72分にも同じ形でトライを挙げ、勝負あり。

 サンウルブズのハンセン ヘッドコーチ代行は、先週の試合で課題としていたスクラムについて、「よかったところ、よくなかったところ、両方あった」と見る。後半、相手にモールで3トライ奪われたことについては、「反則でPKを蹴り込まれる流れが良くなかった」とコメントした。ポジティブな面もあり、「ボールが動いた時も、倒れてもすぐに立ち上がり、ボールをキープするところはできていた。スペースにボールを運び、しっかりアタックするということをやれていた」と評価した。

 今季ホームで勝てなかったサンウルブズだが、まだ戦いは続く。この日ゲームキャプテンを務めたパーカーは、「スコッドが多く、難しいところもあるが、いつもホテルでともに過ごしているので、すぐにまとまれているとは思う。そういう人の入れ替えが多いとコンビネーションは難しいが、みんなのプレーは誇りを持てるものだった」と、秩父宮でのラストゲームを振り返った。

 サンウルブズが今季チャレンジできるのはあと2試合。いずれも海外でのゲームとなり、現地時間6月8日に南アフリカのケープタウンでストーマーズと対戦し、同14日にはアルゼンチンのブエノスアイレスでジャガーズ相手に最終戦を戦う。

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