国内 2019.05.06

佐賀工主将は168センチの鉄人。ウィニングカルチャーはどう作る?

[ 向 風見也 ]
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佐賀工主将は168センチの鉄人。ウィニングカルチャーはどう作る?
たくましい下半身。力強くボールキャリーする佐賀工の石川空悟(撮影:長岡洋幸)

 冬の全国高校ラグビー大会へ37年連続出場中の佐賀工業にあって、今季の主将を務めるのは石川空悟。身長168センチ、体重89キロと小柄だが、強靭な足腰を活かした突進を持ち味とし、肉弾戦でも懸命に身体を当てる。現在はNO8としてプレーするが、HO、FL、CTBとコンタクトの多い複数のポジションでスタンバイ可能だ。

 3月下旬から4月上旬は、埼玉・熊谷ラグビー場で全国高校選抜ラグビー大会に出場。予選プールで敗退したものの、ボールを大きく動かす戦術には手応えをつかんだか。

「自陣から動かして、進まなくなったら蹴るという戦術でやっています。少しでも相手の隙を突くためにです」と石川。トップリーグのヤマハがおこなう攻撃を手本に、SHからボールをもらったランナーは外側45度の方角へラン。わずかずつ防御を引き付け、突破口をこじ開けたいという。

 チームはこれまで大田尾竜彦、五郎丸歩ら日本代表経験者を数多く輩出。準優勝1回、4強入り1回と確かな実績を誇る。しかし昨季はシード権を獲得しながら初戦となる2回戦で敗退。小学校4年の頃に筑紫丘ラグビークラブジュニアスクールで楕円球と出会った石川は、再浮上のカギを「日常生活」に見る。普段から規律を守ることでオン・ザ・フィールドでの反則を減らし、「(米は)1食700グラム」という食事とトレーニングで当たり負けしないフィジカルを作りたいという。選手同士でウィニングカルチャーを築けるだろうか。

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