サンウルブズ勝利は日本代表候補選手にも刺激 具智元「気持ちが引き締まった」
スーパーラグビー優勝2回を誇るチーフスを、ニュージーランドの地で破るという快挙を遂げたサンウルブズ。スコット・ハンセン ヘッドコーチ代行は、「選手たちの努力を誇りに思う。試合に勝利するという強い信念を持っていたこと、そして準備した戦略戦術をしっかりと実行できたことが勝因」と熱闘を振り返り、主将のCTBマイケル・リトルは「タフな試合だったが、自分たちはフィジカルもたくましかったし、メンタルも努力した。スピーディーなラグビーを展開することができたのも良かった。自分たちのラグビーを信じてプレーしたことが、この結果につながったと思う」とコメントした。
開幕から3戦目での勝利は、過去3シーズンと比べて最も早い。
そんなチームの中心的な存在となっているのが、今年新加入した33歳のベテランPR山下裕史だ。第2節ではワラターズ(オーストラリア)に惜敗したものの、タックル連発の好ディフェンスやブレイクダウンのファイトなどが評価され、その週全体のベストフィフティーン(チーム・オブ・ザ・ウィーク)に選ばれた。チーフス戦でもセットピースを安定させ、力強いボールキャリーで突破役をこなすなど、勝利に貢献していた。
サンウルブズのアウェイ初勝利は、日本で練習を積む日本代表候補にも良い効果を与えている。
右PRである山下の活躍に刺激を受けているひとりは、桜のジャージーの背番号3を争う具智元(グ・ジウォン)だ。日本代表として7キャップを持つ24歳の具は現在、開幕まで200日となったワールドカップへ向け、日本代表トレーニングスコッドの一員として国内キャンプに参加している。キャンプ休日におこなわれたサンウルブズの試合は三重県にある自宅で、来日中の父・東春さん(トンチュン、元韓国代表PR)やホンダヒートのチームメイトでもある兄の智允(ジユン)らと観戦した。
「チームの勝利は嬉しい。しかし3番でライバルの山下さんが活躍した。気持ちが引き締まった」と具智元。競争激化だ。
具自身もサンウルブズのメンバーだが、3月下旬または4月上旬まではワールドカップトレーニングスコッドで活動する予定で、サンウルブズ合流はその後となる。
具らが参加している日本代表候補のキャンプは、3月4日から千葉県のNTTコミュニケーションズ アークス浦安パークで第5クールが始まる。