国内 2019.02.24

広島県勢としてサントリーカップ初出場。庄原ワイルドボアーズの岸源己監督。

[ 多羅正崇 ]
広島県勢としてサントリーカップ初出場。庄原ワイルドボアーズの岸源己監督。
庄原ワイルドボアーズを率いる岸源己監督。高校時代はPR経験もあるLO。(撮影/多羅正崇)


 念願の大舞台を、笑顔で終えた。
「やっと、やっとですよ!」
 広島・庄原市のタグラグビーチーム「庄原ワイルドボアーズ」の岸源己(きし・もとき)監督は、表彰式後も興奮していた。
「サントリーカップはずっと憧れの大会でした。去年は中国ブロック大会で3位だったので来れなかったんです。広島県勢としては初出場です」
 広島県北東部の庄原市から、会場がある東京都調布市へ。最後はトーナメント初勝利で締めくくった。

 全国13ブロックを勝ち抜いた24チームが参加する小学生タグラグビーの最高峰大会、「サントリーカップ 第15回全国小学生タグラグビー選手権大会」の決勝大会が、2月16日、17日の両日、東京・調布市のアミノバイタルフィールドで行われた。

 大会規模や情熱は、まさに“小学生タグラグビーの花園”だ。
 しかしサントリーカップは競技性を追求したナンバーワン決定戦ではない。表彰式でも挨拶に立った日本協会の山本巧理事はこう強調する。

「試合が終わったらノーサイド、レフリーを尊重するといったラグビー独特の考え方を体系化したのがこの大会で、勝ち負けが目的ではない、という発想でやっています。勝利した感動はあると思いますし、勝利の価値も認めますけれども、その後に何が残るかということが実は大切です。勝ち負けを通じて何を学ぶか、ということが大事だと思っています」

 大会2日目の決勝トーナメントでカップ優勝を果たし、大会連覇を達成したのは東京ブロックの「七国スピリッツ」。
 今年は10代目のチームで、歴代OB・OGが積極的に指導にあたる強豪だが、そんな王者も勝利が最優先ではなく、チーム関係者は「タグラグビー『を』学ぶのではなく、タグラグビー『で』なにを学ぶかというところで、まずは挨拶からです」と話した。

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