海外 2019.02.09

英国クラブ移籍決めたタウフア NZ代表キャップ獲得&W杯の夢へ最後の挑戦

[ 編集部 ]
英国クラブ移籍決めたタウフア NZ代表キャップ獲得&W杯の夢へ最後の挑戦
昨年5月にオールブラックスに初招集されたときのジョーダン・タウフア(Photo: Getty Images)

 27歳になったジョーダン・タウフアにとって、今年のスーパーラグビーは念願のニュージーランド代表キャップを獲得する最後のチャンスになるかもしれない。海外に渡ることを決めた。しかし、ブラックジャージーを着てワールドカップの舞台に立つ夢はあきらめていない。

 2013年からクルセイダーズの一員となって2017、2018年の連覇に大きく貢献したFL/NO8タウフアが、プレミアシップ(イングランド最高峰リーグ)の名門クラブであるレスター・タイガースと契約を結んだことが明らかになった。2月8日、レスターが来季加入を発表。合流時期は11月中旬予定で、その前にニュージーランド代表“オールブラックス”のひとりとして日本にいればワールドカップ終了後、夢破れていた場合は、タスマンの選手として国内大会を戦い終えたあと、イングランドへ飛ぶこととなる。

 フィジカルが強く、強烈な突進で「ビースト」の異名を持つタウフアは昨年、スーパーラグビーでの活躍が認められ、5月下旬に初めてオールブラックスに招集された。しかし、フランス代表とのテストシリーズを控えたトレーニング中にふくらはぎを痛めてデビューを逃し、7月下旬にはスーパーラグビーの準決勝で腕を骨折し、ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)のスコッドに選ばれなかった。その後、黒衣を着ることはなく、オールブラックスでのキャップ数は「0」のままだ。

 ニュージーランドラグビー協会は海外を拠点とする選手をナショナルチームには選出しない。オールブラックスのスティーヴ・ハンセン ヘッドコーチはこれまで、海外移籍を表明した選手よりも、将来を考えてニュージーランドラグビー界に献身的な選手を選ぶ傾向があり、レスターとの契約にサインをしたタウフア自身もブラックジャージーを取り戻すことが難しいチャレンジであることを承知している。

『ニュージーランド・ヘラルド』紙によれば、タウフアはハンセン ヘッドコーチに電話をし、海外に出る意向を伝え、それでも、ワールドカップの代表入り競争に残りたい気持ちを話したという。
「今年、私は100%集中します。11月中旬までは向こうに行かないので、クルセイダーズとタスマンにすべてを注ぎたいと思っています。そして再びオールブラックスに入れる環境があれば、絶対にそのチャンスをつかみたい。夢はまだそこにあり、今年の私の目標はオールブラックになることです」( ニュージーランド・ヘラルド紙より)

 電話を受けたハンセン ヘッドコーチは、タウフアが海外へ行くことを残念がったが、スーパーラグビーでのプレーぶりをしっかり見ていくことを約束してくれたという。

 昨年、オールブラックスの主将でもあるチームメイトのキアラン・リードが手術後のリハビリで不在の間、クルセイダーズで背番号8をつけることが多かったタウフアだが、今季はオールブラックスの「6番」を目指し、ブラインドサイドフランカーとして出場する機会が増えるだろう。黒衣の6番候補には、リーアム・スクワイア、シャノン・フリゼル、ジャクソン・ヘモポ(以上、ハイランダーズ)、ヴァエア・フィフィタ(ハリケーンズ)などがいる。

 ワールドカップスコッド入りへ向けて、各国代表候補選手の奮闘も注目のスーパーラグビーは、2月15日に開幕する。

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