国内 2019.01.01

長崎北陽台が熱闘制し11年ぶりに花園ベスト8! 報徳学園も準々決勝へ

[ 編集部 ]
長崎北陽台が熱闘制し11年ぶりに花園ベスト8! 報徳学園も準々決勝へ
前半26分、トライを挙げた長崎北陽台の俊足WTB田中怜(撮影:松本かおり)

 東大阪市花園ラグビー場を舞台に熱戦が繰り広げられている第98回全国高校ラグビー大会は、1月1日に3回戦がおこなわれ、長崎北陽台(長崎)が同じBシード校の茗溪学園(茨城)との激闘を21-15で制し、ベスト4入りした第87回大会以来、11年ぶりに準々決勝進出を決めた。

 ハイレベルの攻防となり、均衡が破れたのは前半20分だった。茗溪学園がモールでゴールに迫ったあとすばやくボールを動かし、WTB大村知意がゴール左に飛び込み先制した。
 しかし、取られたら取り返す長崎北陽台。26分、スピードがあるWTB田中怜がハーフウェイから右サイドを駆け上がってディフェンダーを振り切り、FB山口泰輝のコンバージョンも決まって逆転した。
 茗溪学園はハーフタイム前に22フェイズを重ねて敵陣深くに入り、アドバンテージをもらった状況でSO黒川心平がキックパス、右外でキャッチしたWTB渡邉隼人が1対1に勝ってゴールに持ち込み、再びゲームをひっくり返して前半を終えた。
 3点を追う長崎北陽台は後半4分、敵陣22メートルライン内でモールを形成して前進し、PR大井草太が抜け出してトライ。14-10と逆転した。
 対する茗溪学園も集中力高く、17分、敵陣22メートルライン内のスクラムから縦、横ヘスピーディーかつ丁寧な攻撃で相手を揺さぶり、左へのすばやい展開からWTB大村がタックラーをかわしてゴールラインを割り、再逆転に成功した。
 しかし長崎北陽台は23分、敵陣深くに入ると、ラインアウトからのモール攻撃は止められたが、ボールを手にしたFL山内裕斗がパワフルに3人のタックラーを弾き飛ばしてインゴールに突っ込み、逆転トライ。長崎北陽台は最後まで攻めてリードを守り切り、熱闘を制した。

報徳学園(赤・黒の段柄)と國學院栃木の激しい攻防(撮影:松本かおり)

 今春の全国選抜大会でベスト8だったBシードの報徳学園(兵庫)は、3回戦で國學院栃木(栃木)を57-19で下し、花園で2大会連続の8強入りとなった。
 報徳学園は前半3分、CTB宮嵜隼人がキックを巧みに使って相手ディフェンスの裏に出て、ハーフウェイ付近から走り切って先制。7分にはFB山田響のゲインで敵陣22メートルライン内に入り、ショートサイドを細かくつないでSO森元翔紀がフィニッシュした。
 その後、國學院栃木に1トライを奪い返されたが、24分、ゴール前左外でSO森元からクイックパスをもらったWTB植田和磨が鋭いステップから5点を獲得。植田はハーフタイム前にもキックパスからゴールに持ち込み、26-7で折り返した。
 報徳学園は後半開始早々、敵陣深くへのハイパントボールを確保してチャンスとなり、LO山本凌士がHO説拓海のファイブポイントを演出。その後、4トライを追加し、勝利を手にした。
 國學院栃木は後半7分に中里泰介、安達翔栄の両WTBが好走、13分にはFWが渾身のドライビングモールで得点するなど、1回戦で右脚を骨折したSO伊藤耕太郎の分まで仲間たちが奮闘したが、勇敢なチャレンジを終えて花園を去った。

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