国内 2018.12.30

花園に連れてきてくれて、ありがとう。熊本西・米村美咲マネージャー

[ 多羅正崇 ]
花園に連れてきてくれて、ありがとう。熊本西・米村美咲マネージャー
部員の一人としてチームを支え続けた。(撮影/多羅正崇)

 マネージャー業をひとりで頑張ってきた。熊本西(熊本)の唯一のマネージャー・米村美咲(3年)は、花園初戦で惜敗した仲間たちへ「2年連続で花園に連れてきてくれて、ありがとう」と語り、最後は笑顔を見せた。

 12月27日に開幕した第98回全国高校ラグビー大会の1回戦で、2年連続11回目の熊本西は、2年ぶり17回目の札幌山の手(南北海道)に19-27で敗戦。後半21分のトライで5点差に迫ったが、札幌山の手が3分後にPGを成功させ、逃げ切った。
 
 熊本西の仲間とロッカールームへ引き揚げながら、米村マネージャーは泣いていた。自身も元プレイヤーだから、ラグビーの痛みも敗戦の痛みも知っている。
 
 小学5年から熊本の女子チーム「SWEETIE LADY BEARS (スウィーティー・レディー・ベアーズ)」で、FWとしてプレー。高校からはマネージャーに専念してきた。
 
「高校入学前は他の部活に入ろうかなと思っていたんですけど、『高校ラグビー楽しそうだな』と思って、入学してから決めました」

 しかしマネージャーは自分ひとり。高校卒業後の選手復帰も視野にあるほどのラグビー好きだが、相手は屈強な男子部員。「手伝ってほしいときとか、指示をみんなに伝えるときは大変でした」。

 苦労した記憶として残るのは“ソーメン作り”だ。

「去年はプロテインが入ったソーメンを作っていました。毎日みんなが練習している間に、40人分くらい作って食べさせていました。慣れたら1時間30分くらいで作れます」

 慣れても1時間半かかる約40人分のソーメン作り。それを通常練習で毎回行っていたという。

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