国内 2018.12.27

10年ぶり花園出場の新田が1回戦大勝 新潟工と札幌山の手も2回戦へ

[ 編集部 ]
10年ぶり花園出場の新田が1回戦大勝 新潟工と札幌山の手も2回戦へ
山形中央との1回戦でトライを決める新田のPR堀井智史(撮影:松本かおり)

 全国高校ラグビー大会でベスト4入り2回の戦績を誇る新田(愛媛)が、10年ぶりの花園出場で久々の勝利を喜んだ。12月27日におこなわれた第98回大会の1回戦で山形中央と対戦し、80-19と圧倒した。

新田は前半早々、継続ラグビーでWTB大村恵太がゴールに持ち込み先制すると、5分にはFWが強さを発揮して得点。11分には身長183センチ、体重124キロのPR堀井智史がパワフルに突進して追加点をあげた。20分にはWTB大村がゴール右にフィニッシュ、30分にはLO津田周が加点し、主導権を握った。
 対する山形中央は前半7分、敵陣でプレッシャーをかけてボールを奪い返し、NO8中川肇がスペースを抜けゴールに走り切った。13分にはLO鑓水飛暉也が粘り、得意のオフロードパスでFB鈴木梓太のトライを演出。26分にはブレイクダウンでターンオーバーし、SO松澤佑生がディフェンス裏に蹴ってインゴールに転がったボールをCTB堀智貴が押さえ、チーム全員で喜んだ。
 しかし、選手登録わずか16人の山形中央は後半に疲れが出てきて、新田が7トライを追加し、大差となった。

新潟工(赤いジャージー)と大津緑洋の激しいぶつかり合い(撮影:松本かおり)

 北信越の常連校である新潟工業は38-7で大津緑洋(山口)を破り、2回戦進出を決めた。
 新潟工は前半13分にラインアウトからモールで押し込み先制。19分にはFB大月淳史が自陣から大きくゲインし、FL稲村心がサポートしてゴールに持ち込んだ。28分にはSO小川涼太郎がディフェンスを切り裂き追加点。19-0で迎えた後半は、自陣からの連続攻撃で得点するなど3トライを重ね、勝利を確実にした。
 5年ぶりの出場となった大津緑洋は敗れたものの、後半13分、チーム一体となった攻撃で敵陣深くに入り、HO梶田侑志が力強いレッグドライブでトライを挙げた。

モールで押す札幌山の手。熊本西との接戦を制した(撮影:松本かおり)

 日本代表主将、リーチ マイケルの母校である札幌山の手(南北海道)は、元日本代表PR平島久照などを輩出した熊本西との1回戦に27-19で逆転勝ちした。
 札幌山の手は前半5分にゴール前でパワーを発揮してPR北田直輝が先制すると、11分にはモールから持ち出したSH鈴木大気が5点を追加した。
 12点を追う熊本西は24分、敵陣深くでモールを組んで前進し、ゴールライン寸前で止められたが落ち着いてボールを継続、FL大村怜央がインゴールに突っ込んだ。ハーフタイム前にも磨いてきたモールで再びゴールに迫ると、SH越戸駿が判断良くボールを動かし、走り込んだFB後藤萌心がトライゲッターとなった。そしてSO中尾勇太が確実にコンバージョンキックを決め、逆転した。
 2点ビハインドで折り返した札幌山の手は後半10分、こちらも鍛えてきたモールで押し込み、再び先行した。15分には16フェイズ重ねた連続攻撃をパワフルなNO8ヴェア・タモエフォラウがフィニッシュし、リードを拡大。
 追う熊本西は21分、CTB井上智羅の粘り強い走りからチャンスを広げ、WTB東圭将がトライを決めて5点差に詰めたが、札幌山の手は24分に相手にプレッシャーをかけてPGチャンスをつかみ、キャプテンのCTB繁松秀太が決めて突き放し、接戦をものにした。

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