国内
2018.10.30
【関東大学リーグ戦3部】 防衛大5戦全勝首位、首都大は初勝利。
防大CTB進大和(高鍋高出身)がしなやかなランを見せる(撮影:見明亨徳)
東工大CTB早舩(桐光高出身)は力強い突破だ(撮影:見明亨徳)
首都大WTB東(芝工大柏出身)が先制トライを奪う(撮影:見明亨徳)
後半開始早々、首都大CTB根立(川越高出身)はキックチャージから5点を挙げた(撮影:見明亨徳)
楕円球に「熱」を注ぐ若者たちは、全国津々浦々に存在する。
決して強豪ではないが関東大学リーグ戦3部の戦いにも、確かにあった。
10月28日、東京工業大グラウンドでは3部第5節の「防衛大×東京工業大」の全勝対決、「首都大東京×国際武道大」の全敗対決が繰り広げられた。
4校の選手の出身高校を見ると、函館ラ・サール、仙台育英、浦和、本郷、明大中野、都国立、都青山、桐朋、大東大一、桐蔭、湘南、修猷館、小倉などなど。花園出場校、地方の強豪校から大学を選び、そしてラグビー部へ進んだ。
第1試合は、防大が後半突き放して28-10(前半 7-3)で東工大を下し5戦全勝を守った。
後半4分、防大はゴール前ラインアウトからモールを作りLO桑田渉真がファイブポインターとなった。
前半、接戦を展開した東工大もアウトサイドCTB早舩晃希が鋭いランでゲインラインを切り続けるも、防大ディフェンスに阻まれた。
防大が、その後も2トライを追加し試合を決めた。後半34分、東工大は防大ゴール左前でマイボールスクラムを得た。早い球出しからNO8武藤隼雄が右中間へ飛び込み意地を見せた。
負けた東工大だがLO陣が光った。4番、白石慧(2年)は身長185センチ。5番、塔ヶ崎礼詩(4年)も189センチとラインアウトでは強豪校に負けない高さを持つ。
これまで4戦全敗同士の首都大東京と国際武道大戦。3部に初めて昇格した首都大は、後半5トライを奪う猛攻を見せて50-0(前半 17-0)とゼロ封で初勝利を挙げた。
前半開始直後は武道大が首都大陣へ入る。首都大は辛うじて守り切る。12分、首都大がキックカウンターから武道大陣へ入り、左へ回すと左WTB東和輝が左隅に先制トライを決めた。その後はお互い攻め合うもディフェンスでしのぎノックオンを誘い合う。36分、首都大が武道大ボールを奪い追加点を挙げた。前半終了前には武道大ゴール前の反則からタップで始め、最後はLO吉富亮太郎が左中間へ運んだ。ゴールキックは桐蔭出身、主将のFB柳田亮が決めて17-0で折り返した。
後半30秒、キックオフのボールを武道大がタッチを狙い蹴る。すでにキッカーの前へ詰めていた首都大CTB根立耕直がチャージしそのまま自分でトライを奪った。埼玉・川越高出身の1年生は、この日、ボールを持つと武道大ディフェンスを切り裂いた。
これで勢いづいた首都大が4トライを追加。ディフェンスも前へ出続け武道大を止めた。50-0、初勝利をゼロ封で勝ち取った。
関東大学リーグ戦3部は5戦全勝で防衛大。同じく駿河台大が東京農業大との全勝対決を59-7で制し並んだ。次節(11月4日)は防大×東農大。駿河台大×東工大。1勝4敗に首都大東京、神奈川大の今季昇格組。5戦全敗は国際武道大、玉川大。下位校の次節は首都大×玉川大、武道大×神奈川大。
(文:見明亨徳)