海外 2018.09.27

来季サンウルブズの指揮官はブラウン W杯イヤーでジョセフは日本代表に専念

来季サンウルブズの指揮官はブラウン W杯イヤーでジョセフは日本代表に専念
サンウルブズのヘッドコーチに就任したトニー・ブラウン(撮影:松本かおり)
 スーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」を運営するジャパンエスアールは9月27日、参戦4年目となる2019年シーズンのヘッドコーチに、日本代表のアタックコーチであるトニー・ブラウン(昨季サンウルブズのアシスタントコーチ)が就任すると発表した。2018年シーズンに日本代表と兼任で指揮をとったジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは、開幕まで1年を切ったワールドカップに向けて日本代表の仕事に専念し、「チームジャパン2019総監督」として、引き続きサンウルブズに関与する。
 ジャパンエスアールの渡瀬裕司CEOは、「今回、ワールドカップイヤーとなる2019シーズンを迎えるにあたり、日本代表とサンウルブズ両方のヘッドコーチを務めることは難しいという判断に至り、来季、ジェイミー・ジョセフには日本代表活動に集中してもらい、日本代表との連動・継続性等を考え、トニー・ブラウンがサンウルブズのヘッドコーチ職を引き継ぐことを決定しました。彼は世界でもトップクラスのアタックコーチであり、サンウルブズならびに日本代表のアタック力は彼の力で大きく進化しています。ジョセフが長年にわたり信頼を寄せるブラウンが、ヘッドコーチとしてチームを率いてくれることで、理念や取り組み姿勢がチームに浸透してくれることを、大きく期待しています」とコメント。
 ブラウンがワールドカップの準備で一時的にチームを離れるような時には、アシスタントコーチのスコット・ハンセンがヘッドコーチ代行としてチームを束ねる。
 チームジャパン2019総監督のジョセフは、「昨季、サンウルブズでヘッドコーチを務められたことで、6月のテストマッチシリーズ(対イタリア、対ジョージア)に向けて、素晴らしい準備ができました。しかしながら、日本でのワールドカップ初開催を控えた来年は、私は代表の準備に専念するという決断をいたしました。新たにヘッドコーチの任につくトニー・ブラウンが、昨季と同様にチームをハードワークさせ、ワールドカップに向けて選手たちを鍛えてくれることでしょう。来年は素晴らしい年になると信じて止みません」と、同志を信頼している。
 ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチン、日本からトッププレーヤーが集まるスーパーラグビーで、ブラウンは過去にも指揮した経験があり、2017年にハイランダーズ(ニュージーランド)のヘッドコーチを務め、11勝4敗でプレーオフに導いている。サンウルブズのコーチングスタッフに加わった2018年シーズンは、ジョセフ ヘッドコーチが腰痛の治療に専念するためチームを離脱した大会終盤などにヘッドコーチ代行として指揮をとった。
 2019サンウルブズのヘッドコーチとなったブラウンは、「来シーズンもサンウルブズのコーチングスタッフとして関われることを光栄に思います。2018年はチームとしてフィールド内外で著しい進歩を遂げられた1年となりました。この2018年に築いた土台の上にしっかりと努力を積み重ねていくことが、2019年の我々の最重要課題です。厳しい戦いの中でサンウルブズをより良いチームへ成長させていくために、スコット・ハンセン、そして他コーチ陣とともに、私はヘッドコーチとして最善を尽くして参ります」と決意を述べた。
 スーパーラグビーにおけるサンウルブズの過去の戦績は、初参戦だった2016年が1勝1分13敗で最下位(当時18チーム参加)、2017年が2勝13敗で17位(同)。そして2018年大会では、海外での初勝利を含むシーズン最多の3勝をあげたが、13敗を喫して15チーム中の最下位に終わった。
 2019シーズンは2月15日に開幕し、サンウルブズは16日に日本国外のホームで初戦を迎えシャークス(南アフリカ)と対戦することが決まっている。大会は、テストマッチウィンドウを挟むことなくプレーオフを含め21週連続して開催される予定で、6月中旬にはレギュラーシーズンが終了する。

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