国内
2018.04.08
桐蔭学園が流経大柏をしりぞけ決勝の舞台へ。全国高校選抜大会
高い攻撃力を見せた桐蔭学園。(撮影/多羅正崇)
4月7日、埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で、第19回全国高校選抜ラグビー大会の準決勝2試合がおこなわれ、第2試合で桐蔭学園(神奈川)と流経大柏(千葉)が激突した。
今年2月の関東新人大会決勝でも顔を合わせている両軍。新チーム始動から間もなかった関東新人大会とは違い、約2か月間、それぞれ練習と実戦を上積みしての再戦となった。
先制点は桐蔭学園。前半1分、自陣から展開した流経大柏のパスが乱れ、桐蔭学園のHO紀伊遼平(3年)がすかさず捕球。力強いレッグドライブで相手DFを押し込んで右中間に押さえた。
関東新人大会での借りを返したい流経大柏は前半13分だった。
相手のラインアウトでのミスから敵陣でアタックを開始し、3フェイズ目でWTB永山大地(3年)がライン突破。相手FBを振り切って左中間にグラウンディング成功。CTB柳田翔吾(3年)のゴールも決まり7−5と逆転に成功した。
しかし桐蔭学園も前半18分、連続攻撃からオフロードパスを直接受けたFB伊藤大祐(2年)が抜け出して左中間へ。同24分には敵陣でのカウンターラックから素早いアタックを仕掛け、HO紀伊がこの日自身2トライ目をスコア。前半を桐蔭学園が19−7とリードして折り返した。
後半の序盤戦は、流経大柏が敵陣に居座ってFW陣でフェイズを重ねた。しかしFW同士の攻防を耐え切った桐蔭学園は、相手がバックスへ展開したところでカウンターラックに成功。ピンチを脱出した。
桐蔭学園のHO紀伊は「(流経大柏は)フォワードが強いので、そこで引いてしまったら相手のペースに飲まれてしまう。そこで絶対に引かないように全員で身体を張る、ということは試合前にハッキリしていました」。チームとしての心構えも奏功し、トライを許さなかった。
ピンチを脱した桐蔭学園はここから4連続トライを奪った。
後半8分には敵陣ゴール前でのクイックリスタートからCTB江川剛人(3年)が、同14分にはフェイクを入れたムーブからFB伊藤が抜け出し、WTB佐々木隼(3年)が左隅へ。
桐蔭学園の攻勢は続き、後半20分には敵陣ゴール前スクラムからFL伊藤峻祐(3年)が左中間へ。同25分には衰えない運動量で敵陣でのカウンターラックに成功すると、途中出場の山口和明(3年)がポール脇に押し込み、コンバージョンも成功。
スコアは41−7で決着し、桐蔭学園が決勝へ駒を進めた。
流経大柏の相亮太監督は試合後、「関東新人(大会決勝)で勝負をして、自分たちなりに手応えを掴んで、さらに1か月チャレンジしてきたんですが、やっぱり勝負所を見逃さないですね」と振り返った。
一方、勝利した桐蔭学園の藤原秀之監督は「後半になってウチがちょっとブレイクし始めたところで点が取れるようになってきました。まだ人には弱いですが、そこは練習していないところなのでしょうがいないですね」と明かした。
そんな桐蔭学園が決勝で対戦することになったのは大阪桐蔭。昨年度の花園準決勝で7−12で敗れている相手について、藤原監督は「絶対に上がってくると思っていました」と淡々と語った。
「(大阪桐蔭は)フォワードもバックスも強い。この時期にやれてよかったです。チャレンジしたいですよね」(桐蔭学園・藤原監督)
桐蔭学園×大阪桐蔭の決勝戦は4月8日、午前11時にキックオフの時を迎える。
(文/多羅正崇)