各国代表 2017.03.26

【高校日本代表アイルランド遠征】最終戦に完敗も、本気の勝負から得たもの。

【高校日本代表アイルランド遠征】最終戦に完敗も、本気の勝負から得たもの。
そのランキングスキルは世界で通用することを証明したFB山沢京平(撮影:Stephen Heaney)
 アイルランドに遠征中の2016年度高校日本代表。その最終戦となる対U19アイルランド代表戦が3月25日、ダブリンのドニーブルック競技場にておこなわれた。天候に恵まれる絶好のコンディションだったが、8トライを与えて50失点。序盤からペースをつかめず、相手のパワフルな前進を許し、31−50と敗れて2勝2敗で全日程を終えた。
 それまでの3戦は個々のタックルを基盤にしたチームディフェンスでロースコアに持ち込んだ。もちろん、最終戦は19歳以下のアイルランド代表だけに、サイズもスピードも違う。それでも勝利の条件を「20失点以内」(樋口猛監督)としてラストマッチに臨んだ。ただ、この日はセットプレーにミスが出て、ハンドリングエラーでボールを渡す展開に。前半10分間までの12失点は痛かった。それでも20分にはFB山沢京平がトライ(自らゴール)、30分にもFB山沢がPGを決めて10−26。16点差で前半を終えた。
「日本のディフェンスが通用する場面も多くありましたが、それ以上にアイルランドのラグビーはスピーディーで、パワフルだった」と樋口監督。
 後半の立ち上がりにターンオーバーからトライを許す嫌な立ち上がりだったが、日本も後半はチャンスを活かす。4分にゴール前のピック&ゴーからPR清水岳がトライ。19分に途中出場のWTB木村朋也、ロスタイムにWTB古賀由教が日本らしい展開からトライを挙げた。
「敗れたのは残念ですが、自分たちのラグビーを出せた面もありました。また、この遠征を機に一人ひとりが成長して、さらに上のカテゴリーに入れるように努力し、チャレンジできたらと思います」と箸本龍雅主将。
 最終戦までの3試合で素晴らしいラグビーを展開して、しかも昨年はU19スコットランド代表を破っている。U19アイルランド代表は昨年の試合のビデオ分析までしてこの日の戦いに臨んできた。本気の勝負には敗れたが、樋口監督は大きな経験だったという。
「本気のアイルランド相手に70分間ハードワークし、堂々と戦った選手たちを誇りに思います。ノーサイド後の選手たちの涙は、心の底から出る本当の悔し涙で、この遠征で学んだことを活かして、さらに成長し、また世界の舞台で活躍してくれると信じています」

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試合後は両チームにて(撮影:Stephen Heaney)

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