国内 2017.01.29

桐蔭学園、シーズン初陣の神奈川県新人大会ファイナルで圧勝。

桐蔭学園、シーズン初陣の神奈川県新人大会ファイナルで圧勝。
桐蔭学園のアタックを止めようとする法政二。(撮影/多羅正崇)
 1月28日(土)、神奈川・県立保土ヶ谷ラグビー場でおこなわれた高校新人大会の決勝は、桐蔭学園が80−0で法政二を下して優勝。前後半で6トライずつを奪い、12年ぶりに新人大会決勝に進出した法政二を圧倒した。県大会決勝で80得点&完封を披露した桐蔭学園の藤原秀之監督は「まだこれからです。きょうはシンプルにやりました」と圧勝劇を淡々と振り返った。
 大阪・東大阪市花園ラグビー場でおこなわれた第96回全国高校大会は、1月5日(木)の準決勝で東海大仰星(大阪第一)に21−29で敗れ、花園ベスト4。あれから約3週間、引退した3年生たちが観客席から見守るなか、新チームが大会ファイナルで頼もしい姿を見せた。
 桐蔭学園はこの日、昨季の花園準決勝、準々決勝に先発していた2年生6名のうち、PR山本耕生、新キャプテンのHO原田衛、PR細木康太郎のFW第一列、そしてFL原朋輝、FB黒木陽斗の5名が先発。1年生はSH小西泰聖、WTB佐々木隼の2名という布陣だった。
 自陣からボールを保持する桐蔭学園は前半早々、連続攻撃を仕掛けて相手ゴール前に侵入。一度はボールを失うものの、スクラムからの相手アタックをすぐにターンオーバー。最後はLO森田雅之が右中間に押さえた。
 法政二は序盤こそキャプテンのFL服部貴幸を中心にディフェンスで粘ったが、桐蔭学園のPR細木ら、パワフルランナーの勢いを封じ込めることができず、さらに5分、7分と立て続けにトライを許した。法政二の田中康久監督は「新チームになってずっとディフェンスの練習していたのですが、1対1で倒せませんでした」。
 前半終了間際になって桐蔭学園にもミスが出始め、一時は停滞ムードも漂った。それでも桐蔭学園は前半だけで6トライ。1年生WTB佐々木もゲインを連発するなど躍動し、プレースキッカーを務めたもうひとりの1年生、SH小西は6本のゴールキックをすべて成功させた。
 42−0で前半を折り返した桐蔭学園は、後半直後からFW第一列など6名を交替。それでも縦横にゲインを繰り返すゲーム展開は変わらず。後半2分、7分と、相手ゴール前でフォワードがラックサイドでフェイズを重ね、途中出場の平形風人が連続トライを挙げた。法政二は防戦一方で、最後まで少ないチャンスを活かすことができずに無得点。後半も縦横無尽に駆けた桐蔭学園が6トライを加えて計12トライ、最終スコアは80−0となった。
 昨季の花園予選の準決勝で桐蔭学園に0−71で敗れている法政二。再度の完封負けを喫した田中監督は「(新人大会決勝は)12年ぶりでした。もうすこし健闘できるかなと思ったんですが」としぶい表情。しかし「去年、今年とベスト4以上に進出することができたことは、チームとして良かったと思います」と前を向いた。
 桐蔭学園の藤原監督は、今年のチームについては「これからでしょうね。パワフルなランナーが何人かいるので、その辺りをうまく使いながらやっていきたいと思います」と構想を語った。
 新人大会の優勝・準優勝チームとなった両チームは、2週間後、2月11日(土)より山梨で開幕する関東1都7県の新人大会優勝・準優勝16チームによる「関東新人大会」に進出。関東の強豪校とトーナメント戦で相まみえる。
(文/多羅正崇)

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