国内
2017.01.07
サントリーが東芝に大勝で4季ぶり優勝に王手! コカ・コーラは自動降格回避
ジャパンラグビートップリーグは1月7日、第14節の3試合がおこなわれ、唯一全勝で首位に立つサントリーは東芝を48−0と圧倒し、4季ぶりの優勝に王手をかけた。
東京都府中市を本拠地とする両チームの戦いは味の素スタジアムに9,391人を集めておこなわれた。
「今日の試合のテーマは自分たちから仕掛ける、でした。それを前半にやれた」(サントリー・沢木敬介監督)
サントリーは前半8分、ルーズボールをLO真壁伸弥が拾ってターンオーバーとなり、右へ展開してWTB中?隆彰がタッチライン際を抜け出し、約40メートル走り切って先制した。16分にはPGで加点し、10−0とする。
東芝は19分に、相手FLジョージ・スミスのトライをHO湯原祐希が阻むなど粘った部分もあったが、サントリーが主導権を握り続け、25分にはCTBスティーブン・ドナルドが自陣から突破して大きくゲインし、すばやくリサイクルしてWTB中?が右隅にフィニッシュ。これを防ごうとした東芝のCTBリチャード・カフイがショルダータックルでイエローカードとなり、数的有利のサントリーは29分にWTB江見翔太のトライでリードを広げた。
24−0で折り返したサントリーは後半7分、CTBデレック・カーペンターからオフロードパスをもらったWTB中?が右タッチライン際を駆け上がり、今季トライランキングの首位を独走するハットトリック(通算17トライ目)を達成。
その後も3トライを追加し、守っては相手に1点も許さず完勝となった。
ボーナスポイント獲得で総勝点65としたサントリーのSH流大キャプテンは「東芝は、速い展開が嫌だと感じた。外が空いていたのでそこを攻めた」と、してやったり。
一方、今季8敗目を喫した東芝の冨岡鉄平ヘッドコーチは、「こちらは優勝に遠く、あちらは優勝するかどうかの戦いをしている状況。意地とプライドを見せるべき試合だったが…。いい準備をして試合に入ったが、各局面で、絶対に負けてはいけないところで負けてしまった」と敗戦を振り返った。
8日に試合をおこなう2位のヤマハ発動機(総勝点57)が近鉄に引き分けか敗れれば、サントリーの優勝が決まる。最終節までもつれれば、サントリーは14日の神戸製鋼戦で完全制覇を狙う。
サントリーの勝利で4連覇の可能性がなくなった前王者のパナソニックだが、愛知・パロマ瑞穂ラグビー場でトヨタ自動車に36−14で勝利し、日本選手権出場をほぼ確実にした。
日本屈指のスピードスターであるWTB福岡堅樹はハットトリックを達成し、マン・オブ・ザ・マッチ。HO堀江翔太のインターセプトからの約70メートル独走トライや、12月に合流した世界的FLデービッド・ポーコックのトップリーグ初トライも生まれている。
入替戦回避へわずかな可能性があった豊田自動織機だが、パロマ瑞穂ラグビー場でおこなわれたコカ・コーラ戦に12−33で敗れ、13位以下が確定した(13〜15位が入替戦出場、16位が自動降格)。
CTB松本仁志のトライで豊田自動織機が先制したものの、コカ・コーラは前半34分、モールでゴール前まで前進したあとバックス展開し、SOティモシー・ラファエレからシザーズパスをもらったCTBウィリアム・トゥポウがゴールラインを割り、キック成功で逆転した。
コカ・コーラは後半8分にSOラファエレがトライを挙げ、相手にイエローカードが出た直後の18分にはモールで押し込み追加点。その後、豊田自動織機が1トライを返したものの、コカ・コーラはその直後のリスタートボールを確保して攻めたて、ノーホイッスルでキャプテンのFL山下昂大が5点を加え、リードを広げた。コカ・コーラは終盤、NO8豊田将万がチーム5トライ目を挙げてボーナスポイントを獲得し、総勝点17となって自動降格回避を確実にした。
豊田自動織機は総勝点15で暫定14位。2試合を残している15位の近鉄は総勝点14で、最下位(16位)のホンダは勝点6だ。