国内 2016.10.16

神戸製鋼が1敗のまま先頭集団追走 パナソニックとNTTコムは5勝目

神戸製鋼が1敗のまま先頭集団追走 パナソニックとNTTコムは5勝目
NTTコミュニケーションズはトヨタ自動車との接戦を制し5位に浮上(撮影:?塩隆)
 熱戦続きのジャパンラグビートップリーグは10月16日に第7節の残り3試合がおこなわれ、7連勝中の上位2チーム(ヤマハ発動機、サントリー)を追う神戸製鋼が勝って1敗差を守り、パナソニックとNTTコミュニケーションズは5勝目をあげて先頭集団に食らいついた。
 神戸製鋼は1万514人が集まった大分銀行ドームでキヤノンと対戦し、44−25で勝利。攻撃力を発揮し、3試合連続の40得点ゲームとなった。
 前半4分にラインアウトからのアタックでWTBアンダーソン フレイザーが抜けて先制した神戸製鋼は、さらに12分、敵陣22メートルライン内スクラムから攻めてSOイーリ ニコラスもファイブポインターとなった。その後、相手FBウィリー・ルルーがシンビンとなって数的有利だった時間帯にも2トライを重ね、30−13で前半を終えた。
 キヤノンは後半早々、自陣からのカウンターでテンポよくつないで敵陣深くに入り、CTBマイケル・ボンドがゴールラインを割って12点差に詰めた。が、神戸製鋼は54分(後半14分)、フリーキックから仕掛けてゴール前まで攻め上がり、後方から走り込んできたCTBジャック・フーリーにSHアンドリュー・エリスがタイミングよくパスを出し、再びリードを広げた。
 キヤノンは77分にFBルルーが突破して途中出場のベテランWTB小野澤宏時につなぎ、フレッシュレッグの小野澤が約40メートルを走り切ってチーム3本目のトライで意地を見せる。
 しかし、最後に笑ったのは神戸製鋼。ロスタイムのラストアタックでWTBアンダーソンがハットトリックを決め、相手に3トライ差をつけてボーナスポイントつきの勝利を手にした。
 神戸製鋼は6勝1敗(総勝点28)で首位のヤマハとは6ポイント差。キヤノンは2勝5敗(総勝点10)で12位にダウンしている。
 4位のパナソニックは埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場でコカ・コーラと対戦し、45−12で快勝した。
 パナソニックは前半6分、ゲームキャプテンのWTB北川智規がリーグ通算99トライ目をあげ、先制。13分、20分、31分にはラインアウトからの攻撃でトライを重ね、26−0と主導権を握った。
 コカ・コーラは34分にSOティモシー・ラファエレからのキックパスをWTB猿楽直希がゴールに持ち込んだが、流れは変わらず。
 パナソニックは後半早々、ラインアウトモールからHO坂手淳史が持ち出して追加点。52分(後半12分)には相手が足に当てて転がったボールを拾い、カウンターの最後はPR川俣直樹の力走でサポーター席が沸いた。62分にはCTBリチャード・バックマンのトライで勝負あり。コカ・コーラは66分にSOラファエレが5点を返したが、4連覇をあきらめていない昨季王者が大差で勝点5を獲得した。
 パナソニックは5勝2敗(総勝点24)、コカ・コーラは1勝6敗(総勝点8)となった。
 熊谷ではもう1試合、4勝2敗同士だったトヨタ自動車とNTTコミュニケーションズがぶつかり、NTTコムが19−13で接戦を制した。
 前半28分、NTTコムは自陣からボールを継続して敵陣22メートルラインに迫り、SO小倉順平が4人のディフェンダーを振り切って先制した。
 対するトヨタ自動車は34分、CTBイェーツ スティーブンがブレイクダウンでボールを奪取して中央突破、そのまま約70メートル独走し、7−7の同点として前半を終えた。
 後半早々にトヨタがPGで勝ち越し。
 しかしNTTコムは49分(後半9分)、キックパスも使って敵陣22メートルライン内に入り、9番をつけた友井川拓がショートサイドを突いてゴールラインに迫る。サポートがついて押し合いの末にトライが認められ、逆転した。NTTコムはさらに58分、右サイドを細かくつないでWTB小泉将がスコアラーとなり、19−10。
 トヨタは78分にPGを決めて6点差としたが、NTTコムがリードを守り切った。
 NTTコミュニケーションズは5勝2敗(総勝点21)となって5位に浮上。3敗目を喫したトヨタ自動車(総勝点20)は順位をひとつ下げ、6位となった。

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