国内 2016.08.01

法大新人、ウォーカーアレックス拓也。日豪ハーフが新世代ハンターに名乗り。

法大新人、ウォーカーアレックス拓也。日豪ハーフが新世代ハンターに名乗り。
春季大会の拓殖大戦でプレーする法政大のウォーカーアレックス拓也(撮影:志賀由佳)
 昨季は関東大学リーグ戦1部で8チーム中5位に終わった法大に、甘いマスクの黒子役がいる。東福岡高出身の新人、ウォーカーアレックス拓也。高校日本代表としても活躍した、オーストラリア人を父に持つボールハンターだ。
 身長186センチ、体重96キロというサイズを誇りながら、地上戦で力を発揮。特に、密集で相手の持つボールへ絡むジャッカルというプレーを得意とする。密林の奥の宝をめがけ、腕を差し込む。
「ジャッカルは得意。そこはずっとチームのためにやっていきたい。普段からそれを意識してやっています。大学は高校より(プレーの)スピードが速い。そこへ対応するために、走り切れる体力をつけ、身体を大きくしていきたい」
 6月5日、法大グラウンド。関東大学春季大会の拓大との一戦にも背番号6を付け出場する。得意のジャッカルこそ、レフリングへの対応に難儀してしばし反則と判定された。もっとも密集へ身体をぶち当てては、相手の攻めのテンポを鈍らせ続けた。
 14−7と7点リードで迎えた前半終了間際には、ファインプレーを繰り出す。
 自陣ゴール前での密集戦。ゴールポストのふもとへボールを置けばトライが認められるルールに基づき、相手のPR具智元がポールの隅に突っ込む。そこで壁になったのが、アレックスだった。
「先輩からも『アレックス、ポスト見ろ!』と言われて。『来た!』と思いました」
 法大入りするや早速出番をつかんだ関東大学春季大会でも、持ち味を発揮した。2年生FBの中井健人からも「チームに欠かせない選手」と信頼される。バイリンガルのため、国際舞台への順応もスムーズか。将来の日本代表入りも期待されるが、「いまは大学から、1歩1歩着実に」とも宣言する。
(文:向 風見也)

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