国内 2016.07.19

春王者の東福岡が7人制も優勝! 古賀のスーパータックルで熱闘決勝制す

春王者の東福岡が7人制も優勝! 古賀のスーパータックルで熱闘決勝制す
夏のセブンズも制し、今季2冠目を手にした東福岡高校(撮影:矢野寿明)
 東京で3日間にわたって開催されてきた「アシックスカップ2016 第3回全国高校7人制ラグビー大会」は、18日に江東区夢の島競技場で各トーナメントの準決勝、決勝がおこなわれ、東福岡が2年ぶり2回目の優勝を遂げた。東福岡は今春の全国高校選抜大会も制しており、今季2つ目の全国タイトル獲得となった。
 予選リーグを1位通過したチームによるカップトーナメントで、東福岡は初の4強入りとなった札幌山の手を36−10で下し、決勝進出。もうひとつの準決勝は、伏見工業・京都工学院が長崎北陽台に29−14で競り勝ち、初出場・初優勝に王手をかけた。
 決勝は白熱のシーソーゲームとなる。
 前半4分、伏見工業・京都工学院がキックを巧みに使って木村朋也が先制したが、その1分後、東福岡は福井翔大がゴールに持ち込み、コンバージョン成功で逆転した。
 前半終了前、東福岡はPKをもらうと古賀由教がタップして自ら防御網を切り裂き、12−5として折り返した。
 後半、早めに追いつきたい京都のチャレンジャーは、キックオフボールを確保して丁寧につなぎ、ワイドに振って、敵陣10メートルラインでボールをもらった木村がキレのいい走りでディフェンスの間を突破し、2点差に詰めた。
 その1分後、東福岡が森勇登のキックチェイスからチャンスとなって福井がトライを奪い、9点差に広がったが、伏見工業・京都工学院は食らいつき、後半4分、敵陣深くで尾崎泰雅が粘って築山充につなぎ、4点差に迫った。
 そして残り1分、ビッグプレーが明暗を分ける。
 逆転を狙う伏見工業・京都工学院が相手のプレッシャーを受けながらも敵陣22メートルライン付近でボールをキープし、パスで転がった楕円球を足で巧みにコントロールし確保した尾崎がゴール左隅に迫った。が、東福岡の古賀が懸命のタックルで尾崎をタッチライン外に押し出し、トライを許さず。このビッグプレーでリードを守った東福岡が、19−15で熱戦を制した。
 稗田新監督は「ヒヤヒヤしたが、優勝できてうれしい。(勝因は)逆転トライされたかなというところでの古賀のタックル。登録メンバー15人をみな試合に出して、疲労が最終日に残らないようにやれたのが大きかった」とコメント。箸本龍雅キャプテンは大きな目標である冬の花園(全国高校大会)を見据え、「あと半年くらいある。ウエイトとフィットネスを上げて、さらに強くなって、完勝できるチームになっていきたい」と、3冠へ向けて力強く語った。
 カップトーナメントのMVPにも輝いた古賀は、「中学時代はタックルが苦手でしたが、ヒガシに来てから克服できるようになった。その技術以上に大きかったのはコミュニケーションの大切さ。これで成長できたと思います」と喜びを語った。
 なお、予選リーグで2位だったチームによるプレートトーナメントは桐蔭学園が優勝し(MVP 齊藤大朗)、予選リーグ3位チーム参加のボウルトーナメントは常翔学園が制した(MVP 河野竣太)。

fushimi準優勝した伏見工業・京都工学院(撮影:矢野寿明)

<アシックスカップ2016 第3回全国高校7人制大会 最終日結果>
▼カップ準決勝
・伏見工・京都工学院 29−14 長崎北陽台
・東福岡 36−10 札幌山の手
▽カップ決勝
・東福岡 19−15 伏見工・京都工学院
▼プレート準決勝
・桐蔭学園 19−19 東海大仰星 ※ 抽選により、桐蔭学園が決勝進出。
・光泉 24−12 高鍋
▽プレート決勝
・桐蔭学園 26−14 光泉
▼ボウル準決勝
・仙台育英 38−19 鹿児島実
・常翔学園 47−12 名護
▽ボウル決勝
・常翔学園 26−5 仙台育英

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