海外 2016.02.25

SH茂野海人、王国で鳴らした試合運びでサンウルブズの「9」を狙う

SH茂野海人、王国で鳴らした試合運びでサンウルブズの「9」を狙う
サンウルブズに追加招集された茂野海人。オークランドでの経験を活かしたい(撮影:?塩隆)
 世界最高峰のスーパーラグビーに日本から初参戦するサンウルブズに、チーム始動後の2月9日から加わったのがSH茂野海人だ。昨季は所属先のNECからニュージーランドへ留学すると、オークランド代表としてITMカップ(同国の地域代表選手権)に出場していた。
 身長170センチ、体重75キロのずしっとした体躯で、落ち着いた試合運びを特徴とする25歳である。「外国の選手のなかでは球回しが速い、と言われました。ただ、コミュニケーション面などでは課題はありました」。多角度的に収穫を得た。日本最高峰のトップリーグでは、やや劣勢な接点のもとでも相手と間合いを取りながらボールを拾い、守備陣形を見定めながら次のプレーを選択。守っても激しいタックルを繰り出した。
 最初にサンウルブズからのラブコールを知ったのは、5日。初期メンバーのメディカルチェック終了を受けてのオファーがあったとされる。SH茂野は結局、愛知県での合宿中に合流した。
 かねて継続的なニュージーランド挑戦を希望していたが、サンウルブズからはシーズン終了までの参加をリクエストされている。「いまはここで経験をして、残れたら残りたい」と誓うのみだ。
 初の日本代表入りも期待されるなか、こう語った。
「スーパーラグビーに挑戦できるチャンス。自分が成長していく過程で、そういうもの(代表)が見えたらと思います。無理になりたいという感じよりは、徐々に成長していって…と。ITM、トップリーグと、ずっとシーズンが続いている。ただ、コンディションは落ちてはいない。また気持ちを切り替えていければ」
 27日、ライオンズとの開幕節に臨む(東京・秩父宮ラグビー場)。
(文:向風見也)

PICK UP