国内
2016.01.18
東京朝鮮高 FW・BK一体の攻撃披露。都新人戦圧勝でスタート
昨季見せたモールは今季も健在だ(撮影:見明亨徳)
「第95回全国高校ラグビー大会」(2015年12月27日〜2016年1月11日)に初出場した東京朝鮮高ラグビー部。
1月17日、主力の3年生が引退後の初の公式戦「東京都高校新人大会トーナメント」3回戦にシード校として登場した。
青山学院高から前後半4トライずつ、計8トライ7ゴールを奪い、54-0で圧勝しベスト8入りした。昨年のチームスタイルは全国大会1回戦でも見せた、敵陣に深く入りラインアウトからモールを組みインゴールへ押し込むというもの(19-26で筑紫高に敗戦)。
しかし体格的に昨年より小さい今季は、FW、BK一体となったラグビーを追求している。
17日の試合、前半開始2分で主将SO申誠敏(2年)のキックから敵陣に入り、最後は右WTB安泰淳(2年)が先制トライを決めた。すると7分、21分にはラインアウトからモールを押し込む得意のスタイルで、HO康景寿(2年)、LO李昇基(2年)がファイブポインターとなった(21-0)。26分にも左スクラムから右へ展開しゴール前ラックで攻め、FWでトライを決めて前半を終えた(28-0)。
後半に入るとBKが躍動する。1分、敵陣22メートルの内側からの左ラインアウトをゴール前中央5メートルまでモールで押すと一転、左へ回す。左WTB金裕平(1年)がトライラインを越えた。WTB金は青学のミスから出たボールを8分にもトライへとつなげた。
12分は敵陣スクラムから回しSH安泰堅(2年)、18分にもスクラムからボールをつないでFB宋大樹(2年)がそれぞれインゴールへボールを運んだ。ディフェンスでは青学の攻撃を止め続け、54-0とゼロ封で準々決勝へ進んだ。
邵基学(ソ・キハク)監督代行は「今日はディフェンスを楽しもうといって送り出した。体が小さいので昨年と同じスタイルは無理だが、今はスタイルを固めることはしない」と話す。申主将は「今日は入り10分間を意識しようと話した。(10分間で)2トライ取れたので良かった。今年のテーマは『フォロー・ラグビー』。FW一辺倒ではないBKも一体のラグビーを目指している」と満足気だった。
観戦した昨季主将、文陽善(3年)は「去年と違うラグビーができる。どれだけ成長できるか楽しみ。次の大きな目標へ進んで欲しい」とエールを贈る。
東京朝高、まずは次週の準々決勝で駒込高と対戦する(24日)。2月7日の決勝、続く関東大会を勝ち上がり、春の全国選抜大会出場を目指す。
(文:見明亨徳)
後半はBKが走り4トライを奪った(撮影:見明亨徳)