伏見工は打倒・東海大仰星ならず。九州勢対決制したのは東福岡

伏見工を圧倒した東海大仰星（撮影：松本かおり）

　全国高校ラグビー大会で優勝4回、準優勝2回の戦績を誇る京都の伝統校、伏見工業の戦いが終わった。ドラマ「スクールウォーズ」のモデルにもなった同チームは、合併により学校名が変わるため、「伏見工」として臨む花園は今年度の第95回大会が最後だったが、1月1日におこなわれた3回戦で、今季3冠を狙う東海大仰星（大阪第1）に5-41で敗れた。

　東海大仰星は前半1分にターンオーバーからキックパスを使って先制し、最初の15分間で4連続トライを挙げた。多彩な攻めができる仰星は後半も主導権を握り、リードを拡大。

　堅い組織ディフェンスも武器とする相手をなかなか崩せず、0-34とされた伏見工だったが、後半13分、敵陣22メートルライン付近右のラックから左へていねいに回し、WTB河新太郎が伏見工を愛するすべての人々の思いをのせたかのように力強くゴールへ走り切った。

　敗れた伏見工だが、赤に黒襟ジャージーは美しく輝き、精いっぱいプレーした選手たちに大きな拍手が送られた。伝統は受け継がれる。

　東福岡と長崎北陽台の九州勢対決は、全国大会連覇を狙う東福岡が24-8で競り勝った。

　6月の九州大会決勝でも激突した両チーム。そのとき19点差で敗れていたチャレンジャーの長崎北陽台は、前半7分にCTB岡?航大がインターセプトからのトライで先制したものの、フィジカル強い東福岡が優位にゲームを進めた。前半14分、ラインアウトからのアタックで大型LO箸本龍雅が突破してFL小山湧斗につなぎ、同点とする（キック成功で逆転）。北陽台がPGで加点した直後の25分には、FB古賀由教が鮮やかな走りで大きくゲインして9、13とつなぎ、CTB堀川優がゴールに持ち込んで14-8と先行した。前半最後にPGを決めて9点リードとなった東福岡は、後半16分にはFWのパワープレーでトライを挙げ、長崎北陽台の挑戦を退けた。

好勝負となった東福岡×長崎北陽台（撮影：松本かおり）