国内 2015.11.14

五郎丸擁するヤマハは開幕節勝利! トヨタ自動車は終盤に「甘さ」。

五郎丸擁するヤマハは開幕節勝利! トヨタ自動車は終盤に「甘さ」。
ゴールをめざし駆けるヤマハ発動機のSH矢富勇毅(撮影:高塩 隆)

<ラグビートップリーグ グループA 第1節>
ヤマハ発動機 18-11 トヨタ自動車
(2015年11月14日/愛知・パロマ瑞穂ラグビー場)

 トヨタ自動車は「序盤は少し浮足立ってしまった」と菅原大志監督。「ダイレクトプレーを増やし、前に出る」という特徴は影を潜めたか。序盤に持ち味を出したのは、昨季の日本選手権王者、ヤマハだった。

 前半2分、敵陣ゴール前スクラム。後列の両FLが中央寄りに肩を寄せる組み方で、全員の力を中心に集める。相手の上体を起こし、反則を誘う。4分、今度はラインアウトから縦長のモールを組む。FLモセ・トゥイアリイが先制した。5−0。8分にはCTBシアレ・ピウタウが自陣中盤から敵陣中盤まで駆け、SH矢富勇穀のトライを導いた。12-0。

 結束した塊、インサイドCTBを担う海外出身のランナーの突破…。本来の強みを得点につなげつつ、陣地も着実に獲得してゆく。横幅の広い陣形を作りつつ、SO大田尾竜彦が、先のワールドカップの活躍で「時の人」となったFB五郎丸歩が、長短、高低を織り交ぜたキックを放つ。なおFB五郎丸はリーグ戦の通算得点を「1000」に積み上げ、「ヤマハラグビー部の記録です」と語った。
 
 後半は菅原監督いわく「セットプレーを修正した」というトヨタ自動車が、ヤマハの規律を乱した。途中から出場のFBロビー・ロビンソンが陣地合戦と守備で応戦。スコアの動かぬ展開に持ち込む。18-11と7点差を追う後半32分、38分と敵陣ゴール前でチャンスを迎えた。
 
 が、無得点。「甘さが出た」と敗れたSH滑川剛人ゲーム主将は潔い。

 ヤマハはFL三村勇飛丸主将が「勝って反省」とするも、FLトゥイアリイらがピンチで身体を張った。

(文:向 風見也)

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