NZセブンズ代表のDJ・フォーブスが主将退任! 五輪出場のため勇断
(Photo: World Rugby/Martin Seras Lima)
誰もが認める7人制ラグビー界のビッグスター、DJ・フォーブスが、リオデジャネイロオリンピックの1年前に大きな決断をした。約9年間務めてきたオールブラックス・セブンズ(7人制ニュージーランド代表)の主将の座から退くことを決めたのだ。6日、ニュージーランドラグビー協会が発表した。
現役引退ではない。プレーヤーとしてオリンピックに出場するためだ。近年は怪我に苦しむことも多かった32歳の偉大なリーダーは、キャプテンの重責から解放され、もっと自分自身のことに集中して心身ともに最高の状態にすることが、オリンピックメンバー選出への可能性を広げるベストの道と考えた。
ゴードン・ティッチェン ヘッドコーチとじっくり話し合ったというフォーブスは、「ただの衛兵交代のようなものです。私がいま最もフォーカスすべきなのは、自分の身体を100%まで持っていくことです。キャプテンの責任から離れて踏み出すことによって、精神的、身体的に最高の状態になるには自分は何をすべきか集中することができる。ティッチと話し合って、そうすることが私がオリンピックに出るための最善策だという結論に至りました」
肉体は若い頃のようにすぐに回復しなくなった。アスリートとしての危機感がある。
2006年にセブンズニュージーランド代表でデビューし、わずか9か月でキャプテンに指名され、約9年間チームを引っ張ってきた。オリンピックもある2015-2016年シーズンは自身にとって代表10年目であり、最高のシーズンにしたいと思っている。
「私は常に願っていました。神が私の身体を、このチームで10年間プレーさせてくださるようにと。そして、それは今シーズンで到達する。大きなニンジンが最後にあるので、私は全力を注ぎたいと思っています」
2008年にIRB(現ワールドラグビー)のセブンズ年間最優秀選手に選ばれたDJ・フォーブス。オールブラックス・セブンズのキャプテンとして、セブンズワールドシリーズで6回のシーズン優勝を遂げた。ティッチェン ヘッドコーチは今月中に新主将を任命する予定だが、後継者を育てていくこともフォーブスにとって重要な役目だ。
「私は代表チームにいる間に新たなキャプテンを育てていく立場にある。オリンピックへ向けて、そしてさらにその先を見据えて、チームを良くしていくことが使命だと思っています」