国内 2015.05.27

ワールドラグビー年間最優秀選手のレタリック、パナソニック入りか!?

ワールドラグビー年間最優秀選手のレタリック、パナソニック入りか!?

Retallick

身長204センチ、体重121キロのハードワーカー。ブロディー・レタリック
(Photo: Getty Images)

 もし実現したらビッグニュースだ。昨年のワールドラグビー年間最優秀選手に選ばれたニュージーランド代表のLOブロディー・レタリックが、昨季トップリーグ王者のパナソニックワイルドナイツに加入するかもしれない。同国全国紙の『ニュージーランド・ヘラルド』(電子版)が5月25日に報じたもので、一部のトップ選手だけに認められるサバティカル制度を利用して、日本でプレーする可能性があるという。

 ニュージーランドラグビー協会は、国外を拠点とする自国の選手を代表チームには選出しない方針をとっているが、世界最高峰のプレーヤーであるオールブラックスには資金豊富な海外クラブからの高額オファーが多く、完全な流出を避けるために、特別措置として、期間限定の移籍を認めたことがある。かつて、司令塔のダン・カーターがペルピニャン(フランス)と短期契約を結び、2011-2012シーズンにCTBマア・ノヌーが日本のリコーブラックラムズでプレーしたときも、サバティカルのオプションを利用している。同じような特例で、現オールブラックス主将のFLリッチー・マコウとエースのカーターは、半年間の長期休暇をとったこともある。

 卓越したラインアウトスキル、力強いボールキャリー、ブレイクダウンでの激しいファイト、運動量などが高く評価される36キャップ保持者のレタリックは、今月中に誕生日を迎えてもまだ24歳と若く、ニュージーランドラグビー協会は2019年ワールドカップでも中心選手として考えている同選手と新たな4年契約を結ぶ予定。海外からの魅力的な話がある才能豊かなこの若きスターが、これからもブラックジャージーを着続けられるように、日本への期間限定移籍を認めるかもしれない。

 もし、レタリックのパナソニック入りが決まったとしても、日本のラグビーシーズンが終わってから、帰国してスーパーラグビー(現所属のチーフス)でプレーすることは可能だ。

 最近は、当時25歳のSO/CTBトム・テイラーがバイヨンヌ(フランス)と3年契約を結び、23歳のWTBチャールズ・ピウタウがアイルランドのアルスターから2年総額2億円近くの高額オファーを受けて欧州行きを決断するなど、若いオールブラックスの海外流出ニュースが続いていた。スーパースターを国内に引き留めたいものの、マネーゲームで勝てないニュージーランドラグビー界にとっては、いまのところ、サバティカルがベストの解決策とみなされている。

 『ニュージーランド・ヘラルド』紙はさらに、レタリックのチームメイトであるオールブラックスFLのリーアム・メッサム(31歳/40キャップ)が、同じような取引で東芝ブレイブルーパス入りを検討しているようだと報じている。

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