各国代表 2015.05.03

テストマッチ初先発で「手応えと反省」 村田毅、刺さる人として「差別化を」

テストマッチ初先発で「手応えと反省」 村田毅、刺さる人として「差別化を」

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日本代表の7番を着てスクラムを押す村田毅(撮影:松本かおり)

 テストマッチ(国同士の真剣勝負)で初先発も、前半39分で退いた。エディー・ジョーンズ ヘッドコーチによれば「選手のバリエーションを試したかった」。29分にはFW第1列の選手2名がメンバーチェンジされたことを受け、本人は「ちょっと、きょうは厳しいな」と察してしまっていた。

「正直、もっと、出たかった。(直前に犯した)ペナルティが印象悪かったかな…。チャンスをもらっている身なのに」

 2日、東京・秩父宮ラグビー場。アジアラグビーチャンピオンシップ(ARC)の香港代表戦に、FL村田毅が背番号「7」をつけて登場した。身長185センチ、体重103キロ。2012年に代表入りも、今季、久々の復帰を果たしたところだった。4月18日、仁川で韓国代表とおこなったARC初戦(○56-30)に続き、2戦連続で出場機会を得た。

「他のバックローと同じスタイルでやろうとは思っていない。求められているものは出そうとした。時間は短かったけど…」

 交代を告げられるまでは、持ち味を示した。目の前のラックに身体をねじ込み、タックルを重ねた。しかし、自らに課すハードルは高かった。

「(持ち味を)発揮するチャンスもあったので嬉しかったけど…。手応えと、反省という感じですかね。このチームのラグビーをやるには、もっとフィットネスが必要。きょうの試合ですごく、そう思いました。他のFWより圧倒的に走れなきゃいけないのに」

 これで2キャップ(テストマッチ出場数)目を獲得したFL村田だが、「チャンスはそんなに多くはない」。誰よりもそう、自覚する。バックロー(FLを含めたFW第3列)には腕力とパワーに長けた外国出身選手が並び、間もなくリーチ マイケル主将やツイ ヘンドリックなどスーパーラグビー(南半球最高峰リーグ)でプレーする選手も戻ってくる。9月のワールドカップイングランド大会へ。指揮官から「ラインアウトのジャンピングスキル」も評価される慶大出身の26歳は、こう先を見据えるのだった。

「…切り替えて、次の練習からやっていくだけ」

(文:向 風見也)

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