女子 2015.04.04

数年前の自分。数年後の私。「サクラセブンズクリニック」で夢膨らむ。

数年前の自分。数年後の私。「サクラセブンズクリニック」で夢膨らむ。

sakura sevens

サクラセブンズにとっては決戦前日、新鮮な気持ちになれる時間だった。
(撮影/松本かおり)
 この中から何人のオリンピアンが誕生するだろう。
 東京セブンズ開幕前日の4月3日、東京・秩父宮ラグビー場のすぐ前にある都立青山高校グラウンドで「サクラセブンズクリニック」が開催された。これは、女子セブンズ日本代表「サクラセブンズ」が東京都に在学中の女子高校生ラグビーガールを招いて指導したもの。基本プレーを中心にキーポイントを伝え、笑顔の中にも刺激ある時間だった。
 2016年のリオ五輪出場を直近のターゲットにするサクラセブンズと、2020年の東京五輪への出場を夢見る高校生たち。現代表選手は数年前の自分を見るような目で見つめ、高校生たちは自分たちの目標とする選手たちを前にして熱心に取り組んだ。パスの精度とスピード。低さの大切さとバランス感覚、ハンドリング。特別なことではないけれど、短い時間に少女たちが学んだことは少なくなかった。
 今回招集されたサクラセブンズの中には、教わる側と同年代の選手もいた。野田夢乃と清水麻有のふたりだ。それぞれ福岡高(福岡レディース)、東京農大二高の3年生になったばかり。清水さんが「(高校生に)知っている人も結構多かった。教えることで自分に足りないことにも気づけた」と言えば野田さんも「あらためて基本が大切なんだと知ることが出来た」と話し、サクラセブンズに入ったからこそ巡ってきた機会がタメになったと笑顔だった。また、東京セブンズでおこなわれるエキシビションマッチ、女子オランダ代表戦で出場機会を得た際には「チャンスメークをしたい」(清水さん)、「自分の得意なプレーを出し切りたい」(野田さん)と力を込めた。
 教わった側も頬を紅潮させていた。会場となった青山高校に学び、普段はラグビー部の男子部員とともに練習している塩崎優衣さんは、「(練習メニューは)普段からやっていることでしたが、指摘を受けてあらためて気づいたことがありました」と語った。
 塩崎さんはお父さんの影響を受け、小学校2年生の時に岡山ラグビースクールで楕円球を追い始め、その後転勤で東京へ。小学校5年生時からは杉並ラグビースクールでプレーした。以前から面識のあるサクラセブンズの横尾千里さんに憧れており、将来の目標は「2020年の東京オリンピックに出たい」。高校3年生の歩んでいく先には、大きなフィールドが広がっている。
 

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