アイルランドがイングランドねじ伏せ１０連勝！　欧州６か国対抗連覇に前進

　欧州6か国対抗戦（シックスネーションズ）で2連勝同士だったアイルランド代表とイングランド代表が、現地時間3月1日にダブリンで激突し、ホームチームのアイルランドが19-9で熱戦を制した。
　アイルランドは昨年11月に世界ランキング上位の南アフリカとオーストラリアを倒すなど、過去1年間負けておらず、テストマッチ10連勝となった。

　この試合で自国代表99キャップとなった主将のLOポール・オコンネルや、HOローリー・ベスト、SOジョナサン・セクストンなど、経験豊富な選手が充実しているアイルランドは、主力選手の多くを怪我で欠いた若いイングランドを圧倒。スコアは大差とはならなかったものの、アイルランドはブレイクダウンで優勢で、出足鋭いディフェンス、ハイボールを巧みに使ってのプレッシャー掛けでゲームを支配した。
　セクストンのブーツで得点を重ねたあと、後半12分には21歳のCTBロビー・ヘンショウがテストマッチ初トライ。敵陣22メートルライン内でアドバンテージをもらい、SHコーナー・マリーが機転をきかせてインゴール上空にボックスキックを放ち、CTBヘンショウが確保して右ライン内側ギリギリにボールを押さえ勝利を引き寄せた。

　イングランドはラインアウトが安定せず、ハンドリングエラーなどミスも多く精彩を欠いた。何度かゴールに迫ったものの、アイルランドの粘り強い守りを崩すことはできず、試合終了間際の連続攻撃でWTBジャック・ノウェルが左隅に飛び込んだが、その前がフォワードパスと判定され、結局、トライを奪うことはできなかった。

　唯一の負けなし、3勝0敗となった前年王者のアイルランドは、連覇に近づいた。残りは敵地でのウェールズ戦、スコットランド戦で、6年ぶりのグランドスラム（全勝優勝）を目指す。
　自国開催ワールドカップへ向けて勢いをつけたいイングランドだが、2勝1敗となって優勝争いから一歩後退。残り2試合はホームで、スコットランド、フランスと対戦する。