国内 2015.01.11

自動降格はサニックスに決定… 猛追実らず得失点差で織機に抜かれ最下位

自動降格はサニックスに決定… 猛追実らず得失点差で織機に抜かれ最下位

Sanix

後半から出場したカーン・ヘスケスも必死にゴールを目指したが、サニックス惜敗
(撮影:Hiroaki. UENO)

 宗像サニックスブルースのトップリーグ自動降格が決まった。1月11日、地元福岡のレベルファイブスタジアムでおこなわれた最終節で、NTTドコモレッドハリケーンズから5トライを挙げたものの、33-46で敗戦。前節終了時に最下位だった豊田自動織機シャトルズもNECグリーンロケッツに7-9で敗れたが、両チームは総勝点で並び、得失点差(6点差)で、宗像サニックスがシーズン最下位となった。

 勝たなければならなかったサニックスだが、前半34分までに相手に4連続トライを許してしまった。動きが鈍く、タックルが決まらない。35分に投入したSOドウェイン・スウィーニーが活を入れ5点を奪い返したが、5-26と大きく離されて最初の40分間を終えた。

「硬さがあったかもしれない。ラインアウトでミスが出て、反則もあり、自分たちのペースに持っていけなかった。点を取りにいこうと、後半はゲームプラン通りにいったが、前半を五分五分で戦えなかったのが響いた」(宗像サニックス・藤井雄一郎監督)

 セットピースが安定していたNTTドコモが後半早々にスクラムからのアタックで追加点を奪い、最大28点差とされたサニックス。それでもあきらめず、48分(後半8分)にNO8新井信善、55分にはSH濱里耕平がゴールラインを越えた。相手が再び突き放したあとも食らいつき、73分に敵陣深く中央のPKからクイックスタートで左を攻め、CTB濱里周作がフィニッシュしてボーナスポイントを獲得する。そして、その2分後にはWTBカーン・ヘスケスの突破で敵陣22メートルライン近くまで攻め上がり、CTBアヒオ シリバがキックでゴール前に転がしたボールをWTBアンドリュー・エブリンハムが確保し、チーム5トライ目を挙げた。
 しかし終盤、ドコモにPGを追加され33-46、13点差となる。サニックスはホーンが鳴ったあと、2つ目のボーナスポイント(7点差以内の敗戦で与えられる)を目指しゴールに迫ったが、3分以上続いた猛攻はドコモの堅守に阻まれ、最後はブレイクダウンでターンオーバーされて、まもなく試合終了の笛が鳴った。

 ラストアタックが実っていたら、もしかしたら宗像サニックスは日本最高峰リーグから自動降格せずにすんだかもしれない。
 しかし、ベテランPR杉浦敬宏は首を振る。
「あのシーンやこの試合だけの問題じゃない。後半戦のほかの6試合で1ポイントでも取っておけば、ああいう厳しい状況に追い込まれなかったかもしれない。これまでの1年の取り組みが、最後に出てしまった気がする。前半の入り、後半の入りが悪すぎて、自分たちのリズムが出てきたときには点差が開きすぎて届かない。そんなことの繰り返しだった。相手の様子をうかがえるような余裕があるチームではないので、最初からすべてを出し切ることが大切だと痛感した。トップリーグに復帰するためには、基礎からやり直す必要があると思う。一から、やらないといけない」
 本拠地・宗像市の人々の期待も大きかったブルースだが、わずか1シーズンでトップキュウシュウAへ降格となった。

 なお、NTTドコモはトップリーグ昇格4季目で初のワイルドカードトーナメント進出。セカンドステージのグループBで上位だったリコー、NEC、近鉄も日本選手権出場に望みをつなぎ、グループAで下位だったサントリー、トヨタ自動車、キヤノン、NTTコムとともにワイルドカードトーナメントに参戦する。

 そして、セカンドステージのグループBで5位(総合13位)以下だったクボタ、コカ・コーラ、豊田自動織機は、2月14日におこなわれる入替戦に回る。

<入替戦 対戦カード>
・クボタ vs. トップチャレンジ1-4位 (埼玉・熊谷ラグビー場)
・コカ・コーラ vs. トップチャレンジ1-3位 (福岡・レベルファイブスタジアム)
・豊田自動織機 vs. トップチャレンジ1-2位 (愛知・瑞穂公園ラグビー場)

※ トップチャレンジ1で1位になったチームは自動昇格となる。


<ワイルドカードトーナメント 組み合わせ>

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