自動降格争いは最終節にもつれる サニックスが九州ダービー制し、織機は大敗
トップリーグから自動降格の危機にある宗像サニックスブルースは4日、福岡・グローバルスタジアムでおこなわれたコカ・コーラレッドスパークスとの九州ダービーを24-10で制し、残留に望みをつないだ。
一方、前節終了時点でグループBの7位(全16チーム中15位)だった豊田自動織機シャトルズは、近鉄ライナーズ戦(三重交通G スポーツの杜 鈴鹿)に17-40と大敗を喫したため、サニックスと豊田自動織機は総勝点7で並び、得失点差(5ポイント差)でシャトルズが最下位に転落した。
天国と地獄に分かれる最終節は1月11日。宗像サニックスは地元・福岡でNTTドコモと対戦し、豊田自動織機もホームの愛知で開催されるNEC戦に全力を注ぐ。両チームの対戦相手はどちらもワイルドカードトーナメント進出(日本選手権出場争い)がかかっており、激闘となるのは必至だ。
4日の九州ダービー。宗像サニックスは前半8分、LOファアティンガ・レマルが敵陣22メートルライン内で相手防御網を突き破り先制。PGを追加したあと、31分にはゴール前左中間のラックから左へ展開し、PR杉浦敬宏がインゴールに飛び込んだ。激しいタックルを連発し、セットピースでも奮闘、SO田代宙士のキックによるエリア獲得も流れをよくした要因となった。
17-5で迎えた後半22分、サニックスはCTBアヒオ シリバがパワフルにゴールラインを割ってリードを広げる。しぶといディフェンスとブレイクダウンの激しいファイトでコカ・コーラにプレッシャーをかけ続け、結局、相手を2トライに抑え、セカンドステージ初勝利を手にした。
4トライには1本足らなかったためボーナスポイントは得られなかった宗像サニックスだが、長いトンネルを脱出してチームには光が差し込んだ。
「なんとか首の皮一枚つながった」と藤井雄一郎監督。「勝ったらなんとなく、終わってみればいい試合に見えるが、決していつもの試合と違うわけではない。ただ、今日は踏ん張らなければいけないところでしっかり踏ん張れた。勝った勢いをそのまま次の試合に持っていきたい」
なおこの試合では、サニックス14年目の菅藤友(35歳)がトップリーグ・リーグ戦通算100試合出場を達成した。デビューから数年間はCTBでプレーし、バックローに転向してからも激しいタックルでチームを鼓舞し続けている。また、福岡大卒業後、安川電機、ニュージーランド留学を経て、コカ・コーラ13年目のPR西浦達吉(38歳)もトップリーグ100キャップとなり、チーム初の金字塔を打ち立てた。
(撮影:Hiroaki. UENO)