国内 2014.10.05

日替わり日大が3戦目で今季初勝利! スクラム優勢のHO庵奥は「声が…」

日替わり日大が3戦目で今季初勝利! スクラム優勢のHO庵奥は「声が…」

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日大フロントローの中心に立つHO庵奥翔太
(写真は9月の大東大戦より/撮影:松本かおり)

 関東大学リーグ戦1部で昨季5位の日大は、5日、東京・キヤノンスポーツパークで同2位の中大を19−15で制し、今季3戦目にして初白星を挙げた。前の試合から先発が15人中7人も代わったチームにあって、不動のHO庵奥翔太が奮闘した。

 雨と風に見舞われるグラウンド。日大はスクラムで好機を掴み、危機を脱した。

 前半6分には、敵陣ゴール前中央左寄りでの自軍ボールを押し込み、FL高橋優一郎の先制トライを導く。19−15で迎えた後半30頃分には、自陣中央での相手ボールを真正面から跳ね返した。辛口の加藤尋久ヘッドコーチ(HC)に「安心していられた」と言わしめた。

 軸はHO庵奥か。苗字は「あんおく」、名は「かぶと」と読む。大阪・常翔啓光学園高出身の身長178センチ、体重105キロ。1年時から左PRのレギュラーに定着し、今季からPR小谷悠平とポジションを交換する格好で正HOの座を守っている。

 ピンチをしのいだ1本を「相手に隙間があって、そこを狙っていこうと思った」と振り返り、仲間の意識の高さを満足げに振り返った。

「スクラムは夏からずっと練習してきて、自信があったので。きょうは後ろからの押しがあって、コミュニケーションがいつもより多かったと思います。前の2試合では勝ちたい気持ちが薄かったのか…。でも、きょうは気持ちを前面に押し出していた。普段声を出さないプレーヤーもしゃべってくれていて」

 9月14日は昨季3位の大東大に19−57で(キヤノンスポーツパーク)、続く27日には同4位の東海大に5−89(東京・秩父宮ラグビー場)でそれぞれ敗れた。大敗続きで迎えた中大戦、加藤HCは、先発要員を前節から7人も入れ替えた。激しい定位置争いが演出されているうえ、「同じ実力なら下級生を優先して出す」との方針も明確。この日も1、2年が4名ずつベンチ入りしている。渦中、「3年主将」という学年リーダー的な立ち位置でチームを引っ張るHO庵奥は言い切る。

「加藤さんが1戦1戦、相手に合ったメンバーを選んでいる。ただ、上級生が多くいるチームが強いと、僕は思っている。最近は頻繁に3年同士でミーティングを開いているけど、きょうは両CTBに3年が入ってくれた(辻悠、内山泰伸)。いい風に、変わりつつある」

 19日、茨城・ケーズデンキスタジアム水戸で昨季1位の流経大とぶつかる。

(文:向 風見也)

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