海外 2014.09.12

スコッツが福岡へ。NZ高校ラグビー全国選手権でハミルトンと両校優勝。

スコッツが福岡へ。NZ高校ラグビー全国選手権でハミルトンと両校優勝。

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サニックス ワールドユース交流大会への切符を手にしたスコッツカレッジ(白・赤ジャージー)と
優勝を分けたハミルトンボーイズハイスクール(撮影:西尾建)

 ニュージーランド高校ラグビー全国選手権(北島3校、南島1校が参加)が、9月5日と7日にロトルアボーイズ高校で開催された。5日の準決勝では昨年の覇者・ハミルトンボーイズハイスクール(以下、ハミルトンBHS)が、南島の名門・クライストチャーチボーイズハイスクールを20-19の僅差で下して決勝進出。スコッツカレッジは、オークランドグラマースクールを39-22で下して決勝に駒を進めた。

 7日の決勝では、準決勝でそのパワーを見せつけたスコッツカレッジが、大型両CTBを中心にした攻撃で立ち上がりを制した。昨年のサニックスワールドユース大会で優勝したハミルトンBHSのホサム監督が「前半の入りは良くなかった。スコッツカレッジはSOヴァー(VA’a)のゲームメイクと両CTBへのフラットパスがうまく機能していた」と言うように、スコッツカレッジは立て続けに3トライを奪う。19-0とリードした。
 ただ、後半はハミルトンBHSの時間となった。スコッツカレッジの運動量が落ちた時間帯に猛追。26-26と追いつく。そして残り2分、SOヴィガーが逆転DGを狙う。しかし…これが右に外れ勝ち越しはならず。試合は同点のまま終わった。

 熱戦の末に両校優勝となった今大会。結果、来年のサニックス ワールドユース大会にはスコッツカレッジが出場する。『同点でトライ数が同じの場合、先にトライを取ったチームがワールドユース大会への出場権を得る』という規定があるからだ。
 2014年春のワールドユースでハミルトンBHSを頂点に導いたホサム監督は、頑張った選手たちを称え、来春日本に向かうスコッツカレッジにエールをおくった。
「後半に追い上げての両校優勝は素晴らしかったと思います。(私たちは)残念ながらサニックス大会には行けませんが、スコッツカレッジもいいチーム。ハミルトンBHSとはタイプが違い、BKでゲームを組み立てるチームなのでどういう戦いをするか興味深いですね」

 大会MVPは、安定したゲームメークでBKラインを引っ張った主将のSOヴァーが選ばれた。また、準決勝のオークランドグラマー戦でスコッツカレッジが奪取した『Moascar Cup』(100年以上の伝統を持つ)は、引き分けのため同校が防衛。オールブラックスにも選ばるヴィクター・ヴィトの母校が、初出場のサニックス ワールドユース大会に新たな歴史を刻めるか楽しみだ。

(文/ハミルトン在住 西尾建)

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スコッツカレッジ対ハミルトンボーイズハイスクールの決勝戦(撮影:西尾建)

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