国内 2014.07.01

キヤノン新人LO宇佐美に期待大 永友監督「ジャパンに送り込めるように」

キヤノン新人LO宇佐美に期待大 永友監督「ジャパンに送り込めるように」

usami

宇佐美和彦(撮影:BBM)

 立命館大(関西大学Aリーグ)の3年だった一昨季に日本代表候補となったキヤノンの新人LO宇佐美和彦は、日本最高峰のトップリーグ(TL)への参戦に向け着実にキャリアを積んでいる。永友洋司監督からは「お世辞抜きに、よくやっている」と太鼓判を押されるなか、練習試合で社会人の圧力への耐性を身につけたい。

 身長197センチ、体重112キロの巨躯で低い前傾姿勢でのプレーを続けられるLO宇佐美は、一昨年の7月、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチが率いる日本代表の候補合宿に参加(長野・菅平)。「立命館大の先輩が多くいらっしゃった」からと入部した昨季TL7位のキヤノンでも、春先の練習試合では多くの出番を与えられる。指揮官の「キヤノンのスタイルに新人を慣れさせる」という方針のもと、試行錯誤を繰り返す。

「社会人はコンタクトのスピード、当たる瞬間のインパクトが大学とは全然、違いますね。相手に差し込まれて、全然仕事ができていない感覚がある。もっと激しく行けたらいいんですけど」

 しかし6月7日、東京・キヤノンスポーツパーク。昨季TL12位の豊田自動織機との一戦で持ち味を発揮した(○31−17)。試合後、LO宇佐美に「進歩した!」と握手を求めた永友監督は、こう褒めたのだった。

「大学時代からLOのなかではタックルの多い選手で、その精度(を上げるよう取り組ませていた)。前の試合でも同じようなところでミスをしていて…。ただきょうは、タックルのミスがなかったんじゃないですか。彼はキヤノンの核として成長させたい。エディージャパンに送り込めるような選手に育てていきたいと思います」

 それを受け、本人は笑った。

「大学を引退してからあまり練習をしていなくて、それで(春のゲームでは)タックルミス連発で…。でも、きょうはミスがなく、まぁまぁ低く入れたかなって」

 タックルの場面、ボール争奪局面でずっと相手の腰より下の位置へ肩をぶつけられるのは、「癖、ですかね。意識していないです」とのことだ。この先は、当時はニュージーランドへ留学中だったLO日高駿、日本代表のLOジャスティン・アイブスらと定位置を争う。

 チームは12日、本拠地で昨季4強の東芝とオープン戦をおこなう。

(文:向 風見也)

PICK UP