国内 2014.05.06

東京大がソウル大との定期戦に9連勝 ラグビーで日韓交流

東京大がソウル大との定期戦に9連勝 ラグビーで日韓交流

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ノーサイド後、1枚の写真に納まる東京大とソウル大の選手・関係者たち(撮影:見明亨徳)

 5月5日、日韓交流として9回目の東京大×ソウル大の定期戦が東大グランドでおこなわれた。試合は、東大が53-32で勝利。前半に4トライを奪ってリードした東大に対し、ソウル大は後半開始からペースをつかみ6点差に迫ったが、その後、東大は3連続トライで差を広げ、白熱戦を制して定期戦9連勝を飾った。

 前半4分、東大はFB上田崇貴(2年、理3=医学部進学、灘高)のラインブレイクから先制トライを奪った。ソウル大は10分、東大ゴール前で反則を得ると、FBイム・サンフンのペナルティゴールで3点を返す。
 東大は30分、FB上田が鋭いランでトライを奪い、ゴールをWTB江村俊彦(4年、法)が決め、12-3とリードを広げた。
 3分後、東大はWTB川口峻悟(3年、文1)がゴールラインを越え、コンバージョンキック成功で19-3。ソウル大も意地を見せ、リスタートのボールを東大がノックオンすると、すぐに右へ回し、右WTB金ギフンが初トライを奪い19-8となった。
 しかし、前半終了寸前に東大WTB川口がトライを追加し(ゴール成功)、26-8でハーフタイムへ。

 後半の入りはソウルが上回った。2分、FBイムの突破からWTB李サンヨンがトライラインを越えた。さらに5分後、CTBハン・サンギョンのラインブレイクでパスを受けたSOカン・ホヨンが連続トライ。26-20と迫った。
 東大もようやく攻撃にかかり、12分、ゴール前モールでトライすると、16分にFB上田が持ち込みソウル陣内へランで走り、NO8立山貴登(3年、理1)がトライ。20分にはゴール前スクラムから回し追加点、22分はFB上田が2つ目のトライを奪い、試合を決めた。
 ソウル大は、25分と32分に東大ゴール前で反則を得ると、素早く回し、CTBハン、SOカンが2トライを返したが、ノーサイドとなった。

 次回、10回目の記念試合は、2年後の5月にソウル大で開催の予定だ。
 ソウル大の金順鐸(キム・スンテク)ヘッドコーチは、「ソウル大はフィットネスなどが不足していた」と試合を振り返り、金俊錫(キム・チュンソク)コーチは「2年前に比べ差が縮まった。次は勝ちたい」と再戦を楽しみにしていた。

 東大の青山和浩部長は「日韓の学生がお互いを知ることが未来にとって大切。学生には交流の意義を話している。次回10回目の試合は記念イベントもおこないたい。将来的に、同じ時期に実施している早大と高麗大の定期戦と合同開催できれば嬉しいですね」と語った。

(文・写真/見明亨徳)

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東大FB上田は医学部進学予定。鋭いランでブレイクを何度も見せ2トライを奪う活躍。
観戦した記者やコーチから「今後のコーチングではセブンズ代表などサクラのジャージも視野に入る」

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ソウル大のCTBハン(写真左)は国内の強豪ソウル大付属中・高でラグビーを経験

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