ワールドユース 東福岡は準々決勝でNZと! 無敗の慶應は仰星と4強決め
福岡・グローバルアリーナで開催中の「サニックス ワールドラグビーユース交流大会 2014」は、5月1日までに予選リーグが終了し、ベスト8が出揃った。
1位〜8位決定トーナメント(準々決勝)に進出した国内勢は、慶應義塾高校(神奈川)、東福岡高校(福岡)、東海大仰星高校(大阪)の3チーム。慶應義塾はプールBの最終戦で大阪桐蔭高校と21−21で引き分けたものの、同組を1位(2勝1分)で突破した。全国高校選抜大会優勝チームの東福岡(プールD)も予選リーグでは負けなしだったが、ボーナスポイント差でブリティッシュ スクールズ(ウルグアイ)に次ぐ2位で8強入り。2013年度の高校日本一で、今春の選抜大会はベスト4だった東海大仰星は、プールC・2位通過をかけた筑紫高校(福岡)との試合を33−6で制し、優勝争いに残った。
「コンタクトが弱い。話にならんですわ」
東福岡に惜敗した御所実業の竹田寛行監督は、苦笑しながら自分のチームをそう評した。前半は14−14と互角。開始早々にゴール前のモールからSH吉川浩貴が判断よく持ち出して先制し、2トライを返されたものの、ハーフタイム前に再びモールで押してから同点とした。しかし、粘り強かったディフェンスは、東福岡の激しい当たりに少しずつ崩れていった。身長173センチ、体重80キロのヒガシの10番、松尾将太郎がなかなか倒れない。後半11分にはFL崔玄祺のビッグゲインから東福岡がチーム5本目のトライを奪い、33−14で決着がついた。
プールDを無敗で終えた東福岡だが、前日に引き分けたウルグアイのブリティッシュ スクールズが1日のSGSフィルトン カレッジ(イングランド)戦で4トライを奪って27−14で勝ったため、ボーナスポイント差で2位通過でのベスト8入りとなった。準々決勝では、優勝候補の一角であるハミルトン ボーイズ ハイスクール(ニュージーランド)と対戦する。
東海大仰星×筑紫。プールCの2位通過をかけた1勝1敗同士の対決は、33−6で東海大仰星が制した。
ペナルティゴール2本で前半を1点リードして終えた筑紫だったが、後半4分にキープレーヤーのFB中井健人がイエローカードをもらい、東海大仰星に流れが傾く。その直後に逆転トライを奪った仰星は、16分にラインアウトモールで前進したあとすばやく左へ展開し、FB山口匠が追加点。19分にはHO勝川泰成のインターセプトからトライが生まれ、試合終了間際にもきっちり得点して東海大仰星が快勝した。
筑紫はラインアウト7本失敗も大きく響き、中村英行監督は、「これではゲームにならない。でもやっぱり、仰星さんが強かったですね。しっかりポイントに人数をかけてきて、ターンオーバーも許さなかったし、ラインアウトもきっちりディフェンスされた。細かな点で崩されました」と完敗を認めた。
慶應義塾×大阪桐蔭。慶應は、体幹が強いSO古田京や大型NO8山中侃の力強い走りなどで前半を21−7とリードしたが、大阪桐蔭が後半に意地を見せ、21−21でノーサイド。
プールBで3戦全勝とはならなかった慶應義塾だが、セント エドマンズ カレッジ キャンベラ(オーストラリア)とショウニガン レイク スクール(カナダ)を倒しており、堂々の1位でノックアウトステージに進む。準々決勝の相手は東海大仰星に決まった。
「大阪桐蔭さんの前に出るディフェンスがすごくよかったので、そこで受けてしまった。それに、セットプレーが安定しなかったので、次の仰星戦に向けて修正しなければいけない。うちはチャレンジャーなので、必死になって戦いたい。フルタイムで、精度の高いプレーが必要になってくる」と稲葉潤監督。選手たちの間では、「明日(2日)勝てば、チームとして絶対に強くなるから、一瞬でも気を抜かずにしっかり戦おう」との声が飛んでいた。
<順位決定トーナメント 組み合わせ/5月2日>
■1位〜8位決定トーナメント 1回戦
・11:00 ハミルトン ボーイズ ハイスクール(NZ) vs. 東福岡高(福岡)
・12:20 慶應義塾高(神奈川) vs. 東海大仰星高(大阪)
・14:00 パール ボーイズ ハイスクール(南アフリカ) vs. セント エドマンズ カレッジ キャンベラ(豪州)
・15:20 ブリティッシュ スクールズ(ウルグアイ) vs. リセ ルイ ドゥ フォワ(フランス)
■9位〜16位決定トーナメント 1回戦
・11:00 常翔学園高(大阪) vs. 御所実業高(奈良)
・12:20 大阪桐蔭高(大阪) vs. 富川北高(韓国)
・14:00 筑紫高(福岡) vs. ショウニガン レイク スクール(カナダ)
・15:20 SGSフィルトン カレッジ(イングランド) vs. 桐蔭学園高(神奈川)