ワールドユースで初の女子セブンズ国際大会 関東選抜、福岡Lが初代王者狙う
ゴールデンウィーク恒例の高校ラグビーの祭典、「サニックス ワールドラグビーユース交流大会」が4月28日に福岡・グローバルアリーナで開幕した。7人制ラグビーがオリンピック正式競技となったこともあり、今年から女子セブンズが国際大会としておこなわれている。
国内からは、全国高校選抜女子セブンズで連覇を遂げた石見智翠館高校(島根)と、センバツ準優勝の福岡レディース、昨年のワールドユース(国内チームのみ参加のエキシビションマッチ)で優勝した関東選抜、そして関西で力をつけている神戸甲北高校(兵庫)の4チームが参加。海外からは、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ、香港のラグビーガールたちが集まり、計8チームで熱戦を繰り広げた。
28日の予選リーグで強さを見せたのは関東選抜。所属チームはバラバラだが、ユース日本代表などで顔なじみの選手が多く、櫻井綾乃やバティウ゛ァカロロ・ライチェル海遙、鵜川志帆らが快走してトライを量産した。
サイドライン外からの声もよく出て活気があった関東選抜は、プールBを3戦全勝の1位で通過。準決勝進出を決めたが、小泉幸一監督は「勝負は度外視してます。全員にいろんなポジションでプレーさせて、このすばらしい国際大会でいい経験をさせてやりたいと思っています」と語った。
地元の福岡レディースはニュージーランドのフィールディング ハイスクールに惜敗したが、プールAを2勝1敗で終え、こちらも4強入り。鹿尾みなみが香港ジュニアドラゴンズ戦で魂のタックルを見せ、キープレーヤーの野田夢乃や堤ほの花などが力走、全員のサポートプレーも光った。「国際大会ということで初戦はハンドリングエラーがあったが、2戦目からメンタル的にも慣れてきていいプレーをしていた。褒めて、ノセます」と徳田謙介監督。平野勉コーチは笑顔を見せながらも、次の戦いへ向け「速い判断、速い球出しを心掛けていこう」とチームを引き締めていた。
石見智翠館高校は4強入りをかけた関東選抜戦を7−15で落とし、5〜8位決定トーナメントへ回る。涙を流す選手がいるなか、磯谷竜也監督は「力差はない。でも、ボールへの執着心は向こう(関東選抜)が上だったぞ」と、あえて厳しい言葉を送り、選手たちの成長に期待した。
神戸甲北高校は、予選リーグは3戦全敗だったが、いずれも接戦だった。12人中10人がラグビーを始めたばかりというものの、のびのびとプレー。財田幸治監督は「この大会の雰囲気を存分に味わわせたい。いいチームにはいい文化があるので、その点も選手たちには学んでもらえたらと思っています」と明るい表情だった。
■サニックス ワールドラグビーユース交流大会 2014(1日目)
〔女子セブンズ 予選リーグ〕
▽プールA
・フィールディング ハイスクール(NZ) 19 − 12 福岡レディースRFC(福岡)
・香港ジュニアドラゴンズ(香港) 7 − 0 神戸甲北高(兵庫)
・フィールディング ハイスクール(NZ) 21 − 12 神戸甲北高(兵庫)
・福岡レディースRFC(福岡) 31 − 14 香港ジュニアドラゴンズ(香港)
・フィールディング ハイスクール(NZ) 26 − 0 香港ジュニアドラゴンズ(香港)
・福岡レディースRFC(福岡) 10 − 0 神戸甲北高(兵庫)
▽プールB
・サンシャインコースト スティングレイズ(豪州) 26 − 14 石見智翠館高(島根)
・関東選抜 45 − 0 サー オリバー モーワット カレッジエイト インスティテュート(カナダ)
・関東選抜 22 − 7 サンシャインコースト スティングレイズ(豪州)
・石見智翠館高(島根) 46 − 0 サー オリバー モーワット カレッジエイト インスティテュート(カナダ)
・サンシャインコースト スティングレイズ(豪州) 50 − 0 サー オリバー モーワット カレッジエイト インスティテュート(カナダ)
・関東選抜 15 − 7 石見智翠館高(島根)