セブンズ代表候補の最年長、鈴木 ベテランメダリストは「意識しないで…」
3月22〜23日の東京セブンズ(秩父宮ラグビー場)、3月28〜30日の香港セブンズ(香港スタジアム)に向け候補者の強化合宿を繰り返す男子7人制日本代表にあって、33歳の鈴木貴士(クボタスピアーズ)が充実ぶりを伺わせる。瀬川智広ヘッドコーチは「経験値はあるし、スピードでも40メートルだったら福岡(堅樹・日本代表WTB/2月のセブンズシニアアカデミーにも参加)よりも速い」と高く評価する。
昨年秋はマレーシアセブンズ、タイセブンズ、インドセブンズ、シンガポールセブンズと、HSBCアジアセブンズシリーズの全大会に出場している鈴木。2月20〜27日に千葉・日本エアロビクスセンターであった第12回セブンズシニアアカデミーでは、参加した16名中最年長だった(練習生、途中合流も含む)。
「ハードだったけど、充実した1週間でした。ここで戦えるのは誇りに思う。何歳になろうが、チャレンジできるのは良いことと、プラスに考えて取り組んでいます」
身長166センチ、体重73キロと小柄だが、パスさばきとスピードを持ち味とする。15人制ではSHとWTBを務め、セブンズでは現体制が敷かれる前にも代表選出経験がある。現在のチームでは「いままで経験してきたことを若い人たちにフィードバックする」ことを要求されているようだ。指揮官は語る。
「セブンズでは、相手によって敵の様子がまったく変わることがある。アジアでも、すごくワイドに展開するチームが、ジャパンとやる時にはボールを動かさなかった…ということがあった。そういうなか、(鈴木は)その時、その時にやらなきゃいけないことを的確に話せる」
先のソチオリンピックでは、41歳の葛西紀明がスキージャンプ競技で個人(銀)、団体(銅)を合わせて2つのメダルを獲得。2016年のリオデジャネイロ五輪時には35歳となる鈴木は、「そういうのは全然、意識していない」と笑った。
「できるところまで、きっちりやろうと思っているので。自分自身、いいチャレンジができている」