自動降格は九州電力。 コカ・コーラWとの激闘、ミラクルならず
2013−2014シーズンのジャパンラグビートップリーグは、1月19日にレギュラーシーズンの全日程が終了し、順位が確定した。最下位は九州電力。2012年度にトップリーグ復帰後、2シーズン奮闘したが、今季はファーストステージで7戦全敗、セカンドステージでも下位グループで苦しみ、19日のコカ・コーラウエストとの最終戦も26−37で敗れ、地域リーグへの自動降格が決まった。
下位で競っていたNTTドコモが前日に勝利したため、最下位転落で崖っぷちに追い込まれていた九州電力は、19日の最終戦(福岡・レベルファイブスタジアム)では勝つことが絶対条件だった。対するコカ・コーラウエストも自動降格の可能性があり、九州ダービーは緊張感が漂うなか行われた。
総勝点が14でNTTドコモと並んでいたコカ・コーラウエストは、ボースポイントを1点取ることが必要条件だったため、前半から果敢に4トライを狙いにいき、後半19分までに目標を達成した。
一方、先制しながらミスを連発し、前半は波に乗ることができなかった九州電力だが、CTBドウェイン・スウィーニーのパワフルランや力強いモールドライブなどで食らいつき、後半30分には途中出場の巨漢NO8マシュー・ルアマヌがインゴールに飛び込んで、26−27と1点差に迫った。
その後、コカ・コーラウエストにハイテンポアタックからトライを奪われ、6点を追うことになった九州電力。フルタイムを告げるホーンが鳴るなか、敵陣22メートル内で攻め続け、大逆転勝利を狙って大きく展開しようとしたが、相手チーム10年目のベテラン、松岡元気にインターセプトされ、万事休す。FL豊田将万につながれて独走トライを許し、九州電力の選手たちは崩れ落ちた。
試合後の記者会見で、いつも熱心に応援してくれるファンや会社関係者、そして温かく見守ってくれた地元住民などすべての支援者に感謝の言葉を述べ、時折声を詰まらせながら、一言一言かみしめるように今シーズンを振り返った九州電力の平田輝志監督。
「選手たちは本当によく頑張ってくれました。もう一度、チャレンジする機会が与えられるならば、チーム一丸となって前を向いて、戻ってきたいと思います」