国内 2014.01.01

【大学選手権準決勝 展望】 早大×筑波大、帝京大×慶大

【大学選手権準決勝 展望】 早大×筑波大、帝京大×慶大

keio

打倒・帝京大に燃える慶應義塾大(撮影:大泉謙也)

 学生王者を決める大学選手権の準決勝が1月2日、東京・国立競技場で行われる。第1試合では早大(関東大学対抗戦A・2位扱い)と筑波大(同・4位扱い)、第2試合では現在4連覇中の帝京大(同・1位扱い)と慶大(同・3位扱い)がそれぞれ激突。対抗戦勢同士での覇権争いとなる。

 12時15分キックオフの第1試合は接戦が予想される。
 対抗戦での対戦時は20−17と早大が辛勝も、白星を挙げた側は「内容的には負けていた」などと口を揃える。早大はタックルに破壊力があるFL布巻峻介、筑波大はボール奪取能力に長けたNO8山本浩輝などを擁し、肉弾戦は互角か。プレッシャーのかかるなかでの個々のひらめきが勝敗を分けそうだ。早大のFL金正奎副将は、明大との対抗戦最終節の後半開始早々、チャンスで敵陣ゴール前左タッチライン際に回り込みトライを決めている(12月1日・国立/○15−3)。「選手権に向けて、こういう気の利いたプレーをしていかないと」と、大一番に向け機転の良さを磨きたいと言っていた。かたや筑波大のSO山沢拓也はタッチキックを蹴るたびにその弾道を変え、落下地点に立つ捕球役を戸惑わせる。本人は「何となく」と言葉を濁すが、チームメイトで日本代表のWTB福岡堅樹は「あいつは謙虚なので。でも、絶対に狙っています」と証言する。

 14時キックオフの第2試合では、5連覇を狙う帝京大に慶大が挑む。
 12月1日の直接対決時は0−75のスコアで敗れたが(東京・秩父宮ラグビー場)、その日は欠場した主力組が揃って復帰。フィジカル、戦術の一貫性などに長ける王者に対し、「魂のタックル」を伝統とする慶大の和田康二監督は「帝京さんは大人のチーム。我々は元気の良さを出したい」と語った。一方、帝京大のSO/CTB中村亮土主将は「準決勝に上がってきた慶大と戦う」と油断しない向きを示しつつも、「強みを前面に出したい。自分たちのやってきたことがどれだけ出せるかがキーになる」。相手への対策よりもチームスタイルの貫徹を優先させたいようだ。

(文・向風見也)

PICK UP