ジャイアントキリングへ! 慶大SO宮川、選手権準決勝の帝京大戦に復帰
学生日本一を決める大学選手権の準決勝が来年1月2日、東京・国立競技場で行われる。慶大(関東大学対抗戦A・3位扱い)は、SO宮川尚之が先発に復帰の見通しだ。4連覇中の帝京大(対抗戦A・1位扱い)と戦う。
チームは同選手権セカンドステージで、激戦区とされたプールCを突破した。15日に東京・秩父宮ラグビー場で明大(対抗戦・5位扱い)に19−20と敗れ、自力での4強入りが絶たれた。しかし22日、埼玉・熊谷ラグビー場で東海大(関東大学リーグ戦1部・4位)に10−7で辛勝。同日に明大が立命大に10−12で屈したことで、土壇場での準決勝進出を決めた。
8日に大阪・長居スタジアムであった立命大(関西大学Aリーグ・1位)とのセカンドステージ第1戦(○26−22)で負傷したSO宮川は、仲間の奮闘ぶりをスタンドで観ていた。「出られるとしたら1月2日から、という診断を受けていたので」。明大に敗れた時は、落ち込んだ。
「皆の前では明るい顔をしていましたけど、僕が怪我をして迷惑をかけていたので…。しんどい時間でした」
東海大戦の終盤も防戦一方だったとあって、「ラスト5分は怖くて観られなかった」。しかし、最後は粘り勝ち。
「嬉しかった。皆に感謝するしかなかったですね」
5連覇を目指す帝京大には、12月1日の対抗戦で0−75と屈している(秩父宮)。当時をSO宮川主将は、「焦って、精神と身体のバランスが崩れていた」と振り返る。選手権に向け、ディフェンスを整備。「ワンラインを崩さず、我慢しようと」。国立行きを果たした。
「いまは落ち着いてやれています」と言うSO宮川は、対抗戦時は頚椎を痛め欠場していた。大番狂わせに向け、こんな展望を語る。
「点の取り合いになったら苦しい。まずはディフェンスからしっかりして、相手のペナルティを誘う。そこから自分たちの流れを作りたい」
卒業後は三井物産に就職。トップレベルでのプレーは今季が最後となる。