トヨタ自動車とキヤノンが８強入り！　クボタも望みつなぐ

力強いランで前進するトヨタ自動車のCTBシリベヌシィ
（撮影：Toshiharu Yano）

　2013−2014シーズンのジャパンラグビートップリーグは、10月26日にファーストステージ最終節（第7節）の5試合が行われ、勝ったトヨタ自動車（プールA）とキヤノン（プールB）の各組4位以上が確定し、セカンステージは上位8チームによるグループAに入ることが決まった。
　

　トヨタ自動車は千葉・柏の葉公園総合競技場で、すでにグループA入りの権利をつかんでいたNECと対戦し、23−3で勝点4を手にした。
　前半4分、相手がキック処理をもたつく間にWTB彦坂匡克が先にインゴールで押さえ、先制。10−3で迎えた後半11分には、速いプレッシャー掛けでボールを奪い返したあと、テンポのよい攻めからSOキャメロン・マッキンタイアーのクロスキックでチャンスを広げ、LOトーマス優デーリックデニイがトライを決めた。終盤にはペナルティゴール（PG）で追加点。NECはハンドリングエラーが多く、一度もゴールラインを割ることができなかった。

　キヤノンは、今季唯一の無敗だったヤマハ発動機を28−18で下し、“8強”入り。
　東京・秩父宮ラグビー場で行われたこの試合。前半7分、敵陣22メートルライン中央でのスクラムから右を攻めたキヤノンが、PR菅原崇聖の力強い突進で先制した。3分後に5点を奪い返されたものの、15分、CTBティム・ベネットがパスカットして50メートル以上走り切り、トライ。その後、ヤマハ発動機はFB五郎丸歩のPGで差を詰め、14−11で折り返す。
　だが、後半も最初にスコアボードを動かしたのはキヤノン。12分、敵陣でアドバンテージをもらうと、SOカラム・ブルースがキックでバックス陣を走らせ、CTBベネットがボールを確保してインゴールで押さえた。その後、SOブルースがイエローカードをもらって一時退出している間にトライを許し、再び3点差に迫られたキヤノンだったが、フルタイム直前、相手がこぼしたボールをFL植松宗之が素早く拾い、WTB原田季郎につないでウィニングトライを奪った。
　計4トライでボーナスポイントを追加したキヤノンは、勝点20でプールBの3位に浮上。約1時間後、福岡・レベルファイブスタジアムで、ボーダーラン上にいたクボタがコカ･コーラウエスト相手に5トライを奪って30−26で勝利し、勝点20で並んだものの、得失点差でキヤノンが上回った。

　3季ぶりにトップリーグに復帰したクボタは、ファーストステージで4勝3敗と健闘し、現在プールBの暫定4位。明日、鳥取で近鉄と対戦する勝点19の東芝がボーナスポイント（4トライ以上で1点、7点差以内の敗戦で1点）を取れずに敗れれば、同組ではクボタがグループA行きの最後の切符をつかむこととなる。

　その他、3連覇を狙うサントリーが34−13でNTTドコモを退け、プールA1位でファーストステージをフィニッシュ。3季ぶりの王座奪還を目指すパナソニックは41−18でリコーに快勝し、こちらもプールB1位で、次はグループAの戦いに臨む。