国内
2013.10.23
九州電力 タックルまたタックルで応戦も、最後はNTTコムに軍配
<ジャパンラグビートップリーグ 2013−2014 1stステージ 第6節・プールA>
NTTコミュニケーションズ 41 − 19 九州電力
(2013年10月19日/東京・秩父宮ラグビー場)
トライを決めたルーキーのFB加藤誠央(写真中央)のもとへ駆け寄り、喜ぶ九電の選手たち
(撮影:AKI NAGAO)
社内事情で練習場の照明が使えず、外国人選手の確保も困難。日本人の社員選手もシーズン中の業務免除はなしと、九州電力は判官びいきのファンの心をがっちりと掴んでいる。
この午後は、国際的選手が属するなど比較的予算があるNTTコムと戦った。前半は風下ながら、抜かれても、抜かれても素早く守備網を形成。球が出るや揃って前進、タックルと接点への突っ込みを重ねた。そして相手が落球し続けるなか、先制する。10分、この日の先発で唯一の海外出身選手、NO8マシュー・ルアマヌが敵陣10メートル線付近から駆け抜けた。以後も襟付きのえび茶ジャージィは束で守り、後半は流れるライン攻撃で2トライを挙げた。
ノーサイド。結局、九州電力は星を落とす。NTTコムが攻撃陣形の横幅を狭めて短いパスを左右に交換、前に出る守備の背後を効率的にえぐった。開幕6連敗を受け、もともと攻撃型の平田輝志監督は「わずかな綻びから取られた。今後は私たちのディフェンスを長く続けられるよう精度を高めたい」。2ndステージでは下位グループ行きが決まっているが、「目の前の試合に、色んな思いを込めて…」との姿勢を貫く。
(文・向風見也)