各国代表 2013.05.06

日本代表LO伊藤がUAE戦に先発濃厚 低さで存在感

日本代表LO伊藤がUAE戦に先発濃厚 低さで存在感


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伊藤鐘史
(撮影:BBM)


 


 


 アジア五カ国対抗(A5N)のUAE代表戦(ドバイ・セブンズスタジアム)を10日に控えるラグビー日本代表は、6日、東京・府中のサントリーグラウンドで練習を行った。エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(HC)は、次戦への控え組の起用を明言。今季はここまで3戦連続でリザーブスタートだったLO伊藤鐘史も、先発の可能性が高い。



 5月下旬から環太平洋諸国などとのパシフィック・ネーションズカップ(PNC)に臨むジョーンズHCは、「いまはPNCに向かってチームを作っていく」と語る。すでに優勝を決めたA5NのUAE代表戦には、若手やリザーブを出場させそうだ。



「セレクションポリシーはいつも、この試合に対するベスト23(控え選手を含めたメンバー)をチョイスするということ。今回の場合は、それまでチャンスがなかった人がベストです」



 現在のチームが掲げるのは、元総合格闘家の高阪剛スポットコーチの愛称にちなんだ「TKスピード」との標語だ。コンタクトの際、素早く低い体勢となることが求められているのだ。そんななか、神戸製鋼に所属する32歳の伊藤は、身長191センチ、体重100キロと大柄にあっては重心の低いプレーを繰り返す。「グラウンドの高さに飛び込むことには違和感なかった。TKスピードという言葉ができてより意識するようになったけど、個人的にはもともと低いプレーをしていたつもり」。関西大学Aリーグの京都産業大時代、「ルーズボール(地面を転がるボール)に飛び込む練習」を繰り返し行っていたからのようだ。ラインアウトの分析と指示出しでも信頼を集め、「経験を活かして、自分の居場所は確保しておきたい」と意気込んでいる。



「スピードや強さは若い人の方が伸びる。そこ(の成長)も止まったとは思わないけど、(生き残るには)若い人にはない経験を活かしていきたい。年齢的なこともあって、リーダーシップも求められていると思うから。ラインアウトの部分もそう」



 指揮官は「テストマッチレベルのラグビーがやれるかどうかには、年齢は関係ない。鐘史にはその能力があるということ」と話す。UAE代表戦のメンバーは7日に発表予定だ。


(文・向風見也)


 

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