参加者倍増! 海老名ガールズフェスティバルの発信する笑顔、笑顔。
海老名に集まった女の子は283人。昨年の倍以上!
澄み切った青空は最高のプレゼントだった。
「女の子たちはいい。ライバルを作る前に友だちをつくる。微笑ましい姿を見ていると、こちらもシアワセになります」
海老名市ラグビー協会の理事長を務める武田小三郎さん(神奈川県ラグビー協会理事)が笑う。
4月26日、第2回海老名ガールズラグビーフェスティバルが開催された。海老名運動公園陸上競技場に集まった『ラガール』は283人。第1回大会(125人)の倍以上がふかふかの芝を駆けた。神奈川とその近隣からはもちろん、石見智翠館高校、石川撫子もやって来て、友情の輪はどんどん大きくなっている。
「うちでも女性のための、女性だけの大会をやりたいね」
武田さんが、仲間と酒席で話したことが現実となった。「女子の大会をやろう」と男同士の話の中で出る時代になったことも凄いが、それをきっかけに多くの人が動いたことも素晴らしい。富士山が間近に見えるこの場所に、多くの女の子たちが集まるようになって、言い出しっぺたちの目尻も下がる。
「今回は富士ゼロックスのグラウンドもお借りして開催しましたが、来年はこちらの陸上競技場で中高生の試合をやって、新しくできた近くの人工芝グラウンドで小学生の試合をやろうと思っています。もっともっと皆さんに、快適に楽しんでいただきたいので」(武田さん)
武田さんご自身は海老名ラグビースクールの校長も務める。海上自衛隊でラグビーをプレーしていた頃は、女性がラグビーをプレーするなんてほとんどなかったが、いまは時代の変化をサポートする。
「海老名は2019年ワールドカップ時のキャンプ地にも立候補しようと動いています。この大会も、そこへ向けての一連の流れの中にあると思っています。オリンピックを見ていても、日本の女子には可能性を感じます。ただ女子ラグビーに関しては、まだ試合をできる機会が少ないと聞いていました。だから、こういう機会があるといいだろうな、やる人ももっと増えるだろうな、と。来年は、もっともっと多くの方に楽しんでいただきたいですね」
武田さんは、海老名とラグビーの結びつきもいろいろと教えてくださった。
「このグラウンドでは、東大が日体大に勝ったこともあります(2000年度 関東大学対抗戦A/13-8)。栗田工業のグラウンドがお隣の厚木にある縁で、トップイーストの試合を毎年何試合かやっています。高速のインターチェンジからもすぐですし、もっともっと、いろんなラグビーを海老名に持ってきたいですね」
神奈川プリンセスや東京シャイニングガールズなど、いろんなラグビースクールの女の子たちが集まった合同クラブが、年代別にいくつかのチームを編成して臨んだ今回の大会。小学生から高校生までの多くの少女たちが、思い切り躍動した。午前10時から午後4時過ぎまでピッチではゲームが続き、スタンドでは交流と笑顔があちこちに。大会の最後には、「またね」の声が多く聞こえてきた。
今年で6回目を迎える熊谷、同5回目の千葉でのガールズフェスティバルに続いて誕生した海老名でのフェスティバル。この日は関東ラグビー協会女子委員会委員の並木富士子さんもピッチを見つめ続けた。
「このような大会が増えることによって、みんなが、頻繁に顔を合わせるようになっています。その影響で仲良くなる、人が人を呼んで普及につながる。やめる人が少なくなって、長く続ける人が多くなった気がします」
ガールズフェステイバルの存在が全国に広がれば、あちこちにラグビーの花が咲く。花が咲けば、みんながそちらを向く。そんな流れが加速したらいいな。
勝っても負けても仲のいい女の子たち。いつまでも続けてね。