セブンズ 2013.04.23

男女セブンズ代表、待ったなし! W杯に向け去就をかけ戦う

男女セブンズ代表、待ったなし! W杯に向け去就をかけ戦う

 モスクワでのラグビーワールドカップ・セブンズ(セブンズW杯)を控える男女7人制日本代表の強化プラン記者会見が23日、都内の日本ラグビー協会であり、有力選手を鍛えるシニアアカデミーの立ち上げとW杯に向けた海外遠征の日程を発表。岩渕健輔・日本代表ゼネラルマネージャー(GM)は「(男女とも)選手の能力を最大化する」と意気込んだ。



 男子は6月28〜30日のセブンズW杯に向け、3度のシニアアカデミーキャンプと5月23〜30日のフィジー遠征を行う。同月6〜12日の第1回シニアアカデミー(東京・味の素ナショナルトレーニングセンター)に招集した17名中、15名でフィジーの国際オープン大会で試合経験を積む。瀬川智広ヘッドコーチ(HC)は「フィットネスを中心に鍛える。体力勝負で(W杯を)戦えるという自信がつくぐらいに」と話す。かねてから掲げてきた細かく接点を作ってボールを大きく動かすというスタイルを、タフな試合が重なる大会終盤まで貫きたいとした。



 セブンズW杯の日程が6月29〜30日となっている女子は、本番に向けて3度のシニアアカデミー(場所は未定)と5月16〜27日のオーストラリア遠征を予定。浅見敬子HCは「女子も、走る。そこをベースにして毎試合3トライ以上を取る得点力を身につける」と語った。



 セブンズ強化の課題のひとつに、15人制との選手の住み分けがある。特に男子では力のある選手は優先的に15人制代表へ引き上げられる傾向があり、瀬川HC自身も「その葛藤はあった」と漏らしていた。しかし、現在の同HCは「(15人制と違い)1日2、3試合ある大会においてどの選手が一番いいのかは、これから見定めていかなくてはいけない。そういう意味では、15人の選手をいきなり呼ぶのではなく、セブンズの若い選手が15人制の代表に呼ばれてまたセブンズに帰ってくるというのが一番いい」と前を向く。7〜10分ハーフの試合を短期間で複数回行う7人制と、40分ハーフの試合を短くとも中3、4日以上開けて行う15人制では、求められる資質が違う。そのため岩渕GMも、7人制専従の選手を一貫して強化すべきとの立場だ。男子は、来季のワールドシリーズへのコアチーム(常時参加枠)入りを逃したが、「選手が呼べなかったから結果が悪かったのではない。我々がちゃんと鍛えてなかったから」と同GM。両HCの去就については、「それは今年がめどになる。(2015年の開催が決定的なリオ五輪の出場権争いまでの)時間的にも、待ったなしですから(W杯などでの)結果は大事になるでしょう」とした。


(文・写真/向風見也)


 


2013


ワールドカップ・セブンズ2013のポスターを手にする7人制日本代表指揮官。男子の瀬川HC(左)と女子の浅見HC


 

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