春を制したのは大阪桐蔭! ライバル東海大仰星破り初の日本一
熊谷で新たな歴史。大阪桐蔭(白ジャージー)が東海大仰星との熱闘制し頂点に
(撮影:BBM)
埼玉県の熊谷ラグビー場で開催中の全国高校選抜大会は7日に決勝が行われ、大阪桐蔭が東海大仰星との大阪対決を33−14で制し、初優勝を飾った。
キックオフ直後に降り出した豪雨と雷の影響で、開始2分から約40分間中断するという波乱の幕開けとなったこの試合。先に流れに乗ったのは風上に立った大阪桐蔭だった。5分、ゴール前のスクラムからNO8吉田杏が豪快なサイドアタックでゴールラインを越えると、25分にもSO喜連航平主将のパスを受けたCTB伴井雄太が鋭く縦に切れ込んでトライを挙げる。一方ここまでは悪コンディションにミスを連発した仰星だったが、直後の28分にキックカウンターから攻め込んでFB野口竜司がトライ。14−7として前半を終えた。
迎えた後半。仰星はなおも果敢に攻めたて、12分にFL大塚憂也のビッグゲインからWTB河野翼が左中間に飛び込んで同点に追いつく。しかしここから真価を発揮したのが大阪桐蔭だった。17分、ゴール前のラックから順目に攻めてFB岡田優輝がポスト下に押さえると、25分にも岡田が連続トライ。さらにロスタイムにもSO喜連がダメ押しのトライを加え、歓喜のフルタイムを迎えた。
選抜、花園を通じて初のベスト8進出から一気に頂点まで駆け上がった大阪桐蔭。3月末の近畿大会で完敗した東海大仰星に雪辱しての優勝だけに、試合後は笑顔の輪が広がった。「近畿大会のくやしさがあったぶん、後半も足が止まらなかった。前半の入りがよかった」と綾部正史監督。惜しくも2度目の優勝を逃した東海大仰星、土井崇司監督は、「まだまだ若い。ゲーム中の修正力をもっと上げないと」と語り、両サイドの外のスペースを攻め切れなかったことを悔やんだ。
(文・直江光信)
鋭い走りを見せた東海大仰星のFB野口竜司
(撮影:BBM)