高校生と交流のセブンズ南ア代表。ホーン主将、「Xファクターの登場楽しみ」
『ブリッツ・ボクス』を率いるフランキー・ホーン主将。好漢。(撮影・松本かおり)
とても長く続く友情であり、絆となるかもしれない。
セブンズ南アフリカ代表が3月28日、東京・巣鴨の本郷高校を訪れ、ラグビークリニックをおこなった。本郷高校、同中学、府中西高校ラグビー部の選手たちはシアワセだ。
昨年に続いて同校で開かれた試みは、駐日南アフリカ大使館の方々の尽力と本郷高校の協力で実現している。現地にはモハウ・ペコ駐日大使も足を運んで若きラグビーマンたちと触れ合い、南ア代表を激励した。
昨年から始まった交流について、ペコ大使はにこやかに語った。
「素晴らしい交流ですね。お互いの国を知る。このような機会を通してお互いを理解する。大切なことです。
最近では南アフリカのラグビー選手たちの何人かが日本のリーグでプレーしています。彼らを見て、私たちの国のことを知ったり、興味を持ったりすることもあるでしょう。次は、日本の選手たちが南アフリカに来る番です。そうしたら、南アフリカの人たちがその選手を見て、日本を身近に感じ、知る。いまコータロー(松島孝太朗)がプレーしていますが、その第一歩です。この中から、また新たに南アフリカでプレーしたいと思う選手が出てきたら素敵ですね(笑)」
ペコ大使同様に、選手たちも終始にこやかだった。いつも思う。こういう状況での各国代表選手たちの振る舞いは立派だ。プレーヤーたち自身が積極的に練習を組み立て、高校生たちを楽しませる。通訳なんていないのに、「日本語でどう言うんだ?」と選手に問いかけ、キーワードを作る。瞬く間に距離が縮まる。経験値の高さと、自立の気持ちが伝わった。
この日は、膝の怪我でシリーズを欠場していたスター選手、セシル・アフリカもセッションに参加し、東京セブンズでの戦列復帰の可能性が高まっていることをうかがわせた。プレーメーカーのそんな姿に、「僕らもセシルの復帰を楽しみにしている」と語ったフランキー・ホーン主将は、高校生たちとの交流についてこう語った。
「去年もこの場所に来たけど、同じ顔を見た。その子がとてもうまくなっているのを見て驚いたよ。そして、今日のセッションの最初と最後で、みんな全然違ったよね。飲み込みがすごくいい。僕らもリフレッシュできたよ」
ホーン主将は母国に戻ればボーランドに所属する30歳。15人制ではFL、HO、WTBでプレーするユーティリティーで、現在は南アフリカ協会と契約する7人制のプロフェッショナルだ。
大会に臨むチームの持ち味を、主将はこう語った。
「若い選手も多い。彼らの中から、Xファクターを持つ者が出てくることを期待している。ジャスティン・ヘダードなどは、その有力候補だと思う」
名前の挙がったのは19歳の新鋭。ウェスタン・プロビンスでも注目されているというスピードスターに注目だ。
楽しくタメになるクリニックだった。(撮影/松本かおり)
最後は全員で記念の一枚。盛り上げ役はボクスの選手たち。(撮影/松本かおり)