国内 2013.02.08

帝京大SH流 格上に苦戦強いられても仲間を奮い立たす

帝京大SH流 格上に苦戦強いられても仲間を奮い立たす

 大学選手権4連覇中の帝京大は8日、東京・秩父宮ラグビー場で10日に行われる日本選手権2回戦のメンバーを発表。先発するSH流大は「次のステージに進むための試合。積み上げてきたものをそのまま出したい。中身にこだわりたい」と意気込む。相手は、日本最高峰のトップリーグ(TL)で4強入りしたパナソニックだ。



 前年度までは滑川剛人前副将(現トヨタ)が担ったポジションでレギュラーを獲得したSH流。かねてから素早いパスさばきが長所も、今季は緩急をつけたゲームメイクを意識した。ともに攻撃をリードするSO中村亮土次期主将にも「的確に状況判断をする。最近はアタックするなかで(試合の流れを)コントロールできるようになった。先発の機会が増えて、1年間経験してきたことが、(シーズンの)最後になって活きてきている」と評価される。



 大学ラグビー界にあっては強力FWがライバルを圧倒してきたチームだが、TL上位勢との激突では肉弾戦で苦しむ可能性もある。身長165センチ、体重69キロ。荒尾高出身の2年であるSH流は、「プレッシャーを受けるなら、そこで今まで以上に激しくやっていくことが必要」と語った。味方FWへは、それぞれの性格に合わせた声を送る。そうして前への推進力を高めたいとした。



「1つひとつの接点で、FWを前に出させていきたいなと思います。いかにFWを前に出すか。そこは意識しています」



 守っては、持ち前の危機察知能力を働かせる。味方守備網を突破した相手ランナーの走路を先回りし、トライを防ぐ。「日々の練習や試合の積み重ねです」。SO中村には、「もともと球技センスがある。サッカーやらせてもうまいし」と賞賛されている。「相手がどう動くかを予測したり、想像することで(読みが当たる確立が高まる)」と本人は言う。



「社会人(の圧力)はあまり体感したことがないですけど、練習してきたことをどれだけ出せるか。FWをしっかり動かして、BKが空いているところを攻めていく…。そういったことができたらいいなと思っています。岩出(雅之)監督は、『来年はTLに勝つための準備をする』と仰っている。そこに繋がる試合がしたい」



 パナソニックへの挑戦は14時、キックオフ。



(文・向風見也)

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