【リポート】　ＭＶＰはまたもジョージ・スミス！ トップリーグ年間表彰式

2012-13トップリーグのベストフィフティーン

（撮影：BBM）

 

 

　もっとも価値のある男には、またもジョージ・スミス（サントリー）が選ばれた。

　トップリーグ2012-2013の年間表彰式が１月28日に行われ、MVPには前述の天才バックローが選ばれた。新人賞にはトヨタ自動車の最前列で奮闘したPR吉田康平。２年連続で得点王、ベストキッカーの五郎丸歩（ヤマハ発動機）、最多トライゲッターとなった山田章仁（パナソニック）らとともに表彰された。

　MVPに選ばれたジョージ・スミスは、「サントリーというチームでプレーできてシアワセに思います。勝利するにふさわしい組織力がある」と語り、チームの仲間や関係者、ファンへの感謝の気持ちを表した。ルーキーながら難しいポジションで奮闘した吉田は、「まだ日本選手権もあるし、来年以降のシーズンも頑張りたい。もっと精進しないと」。五郎丸は「プレースキックはラグビーのなかで唯一、誰にも邪魔されないプレー。もっと安定させたいし、子どもたちの見本になれるように」と語り、山田は「トライは、ラグビーを知っている、知らないに関係なく、誰にでも、もっともわかりやすいもの」。もっともっとアピールしていくことを誓った。

　ベストフィフティーンには、表にある15人が選ばれた。最多選出となったのは８度目のLO大野均とWTB小野澤宏時。SOは小野晃征とトゥシ・ピシが同数の投票数を得たが、試合出場の長さなどを材料に検討委員会で話し合った結果、小野が選出された（小野は昨年、福岡サニックス時代にCTBで選出されている）。

　ベストフィフティーンに選ばれた選手たちはひと言ずつ喜びのコメントを口にしたが、印象に残ったのがいくつかあった。ルーキーイヤーから５季連続５度目の選出となった畠山健介は、同期の五郎丸、山田が個人タイトルを獲得したことを引き合いに出し、「僕ももうひとつ何かがほしい。スクラムについての賞も考えて！」と訴え（？）て空気を和ませた。LO大野は「レベルが上がっていくリーグのなかで、ここにいられることを誇りに思う」と胸を張り、WTB小野澤は「おじさんと言われる歳になりましたが、来年も選ばれたい」と笑顔を見せた。

　またこの日は、昨日のプレーオフトーナメントファイナルを制して優勝したサントリー、準優勝の東芝、３位のパナソニック、神戸製鋼（セミファイナル敗退）も表彰され、史上初のリーグ100トライを記録した小野澤宏時（サントリー）、100試合出場を果たした山村亮（ヤマハ発動機）、古賀龍二（福岡サニックス）、松原裕司（神戸製鋼）、窪田幸一郎（NEC）、浅野良太（NEC）、麻田一平（トヨタ自動車）、菊谷崇（トヨタ自動車）、大田尾竜彦（ヤマハ発動機）、三宅敬（パナソニック）、佐藤貴志（神戸製鋼）ら10人も祝福を受けた。

　ベストホイッスル賞には平林泰三レフリー。フェアプレーチーム賞には福岡サニックス。ベストファンサービス賞には神戸製鋼。サニックスの森拓郎ヘッドコーチは「まずは２月３日の入替戦で勝って、来年、ここにいる皆さん方にまた挑戦できるようにしなければ」と気を引き締めたが、誰の表情も笑っていた。

 

 

 ＜チーム表彰＞

表彰	チーム名	受賞回数
優勝	サントリーサンゴリアス	２季連続３回目
準優勝	東芝ブレイブルーパス
第３位	パナソニック ワイルドナイツ
第３位	神戸製鋼コベルコスティーラーズ
フェアプレーチーム賞	福岡サニックスブルース	初受賞
ベストファンサービス賞	神戸製鋼コベルコスティーラーズ	９季連続９回目

＜個人表彰＞

表彰	氏名	チーム	受賞回数
トップリーグMVP	ジョージ・スミス	サントリーサンゴリアス	２季連続２回目
新人賞	吉田 康平	トヨタ自動車ヴェルブリッツ
最多トライゲッター	山田 章仁	パナソニック ワイルドナイツ	初受賞
得点王	五郎丸 歩	ヤマハ発動機ジュビロ	２季連続２回目
ベストキッカー	五郎丸 歩	ヤマハ発動機ジュビロ	２季連続２回目
プレーオフトーナメントMVP	トゥシ・ピシ	サントリーサンゴリアス	初受賞
ベストホイッスル	平林 泰三		３季連続４回目
特別賞 １	小野澤 宏時	サントリーサンゴリアス
特別賞 ２	浅野 良太	ＮＥＣグリーンロケッツ
	窪田 幸一郎	ＮＥＣグリーンロケッツ
	佐藤 貴志	神戸製鋼コベルコスティーラーズ
	松原 裕司	神戸製鋼コベルコスティーラーズ
	麻田 一平	トヨタ自動車ヴェルブリッツ
	菊谷 崇	トヨタ自動車ヴェルブリッツ
	三宅 敬	パナソニック ワイルドナイツ
	古賀 龍二	福岡サニックスブルース
	大田尾 竜彦	ヤマハ発動機ジュビロ
	山村 亮	ヤマハ発動機ジュビロ

※ 特別賞1 の小野澤選手は、リーグ戦通算100トライ達成

※ 特別賞2 の10名は、リーグ戦100試合出場達成

 

 

＜ベストフィフティーン＞

ポジション	氏名	所属	受賞回数
PR１	安江 祥光	神戸製鋼コベルコスティーラーズ	初受賞
HO	青木 佑輔	サントリーサンゴリアス	４季ぶり３回目
PR３	畠山 健介	サントリーサンゴリアス	５季連続５回目
LO	大野 均	東芝ブレイブルーパス	７季連続８回目
LO	真壁 伸弥	サントリーサンゴリアス	３季ぶり２回目
FL	ジョージ・スミス	サントリーサンゴリアス	２季連続２回目
FL	マイケル・リーチ	東芝ブレイブルーパス	２季連続２回目
NO８	菊谷 崇	トヨタ自動車ヴェルブリッツ	３季ぶり２回目
SH	日和佐 篤	サントリーサンゴリアス	２季連続２回目
SO	小野 晃征	サントリーサンゴリアス	２季連続２回目
WTB	山田 章仁	パナソニック ワイルドナイツ	２季ぶり２回目
WTB	小野澤 宏時	サントリーサンゴリアス	２季ぶり８回目
CTB	ジャック・フーリー	神戸製鋼コベルコスティーラーズ	２季連続２回目
CTB	マレ・サウ	ヤマハ発動機ジュビロ	初受賞
FB	五郎丸 歩	ヤマハ発動機ジュビロ	２季連続２回目

※ ベストフィフティーンは監督、主将、記者の投票による。