海外 2012.11.21

南半球最高峰舞台を踏む日本人第1号へ レベルズで挑む堀江翔太

南半球最高峰舞台を踏む日本人第1号へ レベルズで挑む堀江翔太


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堀江のチームメイトとなる世界的スターのオコナー(左)とビール
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)


 



 スーパーラグビーに参戦してまもなく3季目を迎えるメルボルン・レベルズ(オーストラリア)に、日本代表19キャップを持つ堀江翔太が加入する。HOに加え、バックローでもプレーできる26歳は、ジャパンラグビートップリーグで2季ぶりの王座奪還を目指すパナソニックワイルドナイツの中心選手だ。
 今年はニュージーランドの古豪オタゴに入団し、8月中旬から10月下旬にかけ、NZ国内選手権「ITMカップ」でレベルアップにまい進した。同大会では全12試合中、開幕戦を除く11ゲームで試合メンバー入り(先発1試合)。ベンチスタートが多かったものの、ラグビー王国の大男たち相手に奮闘し、10月6日の強豪ウェリントン戦ではトライをマークした。そして、オタゴの9番として存在感を発揮した同じ野武士のSH田中史朗とともに、チームのチャンピオンシップ(2部)決勝進出に貢献したことも、レベルズ入団につながったと思われる。
 日本で3年間のコーチ経験があるレベルズのダミアン・ヒルHC(ヘッドコーチ)は、「すべての日本人選手は努力家で、向上心がとても高い。ショウタの加入が楽しみであり、彼は即、チームに好影響をもたらしてくれるだろう。全ポジションで競争はオープンになっており、ショウタがフッカーでチャンスをつかむ可能性は十分ある」と期待している。
 オーストラリア代表として25キャップを持っていたアダム・フライアーが引退したため、2012年大会でフライアーと同じ8試合に先発出場したジェド・ロビンソン(29歳)が堀江の最大のライバルになりそうだ。また、カーディフ・ブルーズ(ウエールズ)でも経験を積んで新加入したライアン・ティレルや、ブランビーズの下部組織で育ったパトリック・レアファも、ポジション争いをめぐり、切磋琢磨する仲間となる。
 “日本人初のスーパーラグビー選手誕生”というニュースでスポットライトを浴びたのは、先にハイランダーズ(NZ)から吉報が届いた田中史朗だった。しかし、来年2月15日に開幕するスーパーラグビー2013のオープニングゲームは、メルボルンでの「レベルズ対フォース」戦となっており、南半球最高峰舞台に歴史的な第一歩を踏み入れる日本人選手第1号は、堀江翔太になるかもしれない。


 

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