戦力補強進まぬJKブルーズ 第2のソニービル獲得にも失敗
2012年はNZ勢最下位に終わったブルーズ。チーム再建へ、カーワンHCへの期待は大きい
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)
日本代表での仕事を終え、母国ニュージーランドでブルーズの新ヘッドコーチに就任したジョン・カーワン氏が、シーズン前だというのに早くも眉間にしわを寄せている。2013年スーパーラグビーに向けて戦力を充実させたいのだが、オールブラックスのPRトニー・ウッドコクやCTBマア・ノヌー、SHアルビー・マシューソン、CTBベンソン・スタンリー、それにU20ニュージーランド代表で司令塔を務めた若き逸材、ガレス・アンスコムら、多くの実力者たちが他チームへ移籍し、穴埋めの補強もうまくいっていないからだ。
現地新聞の『ニュージーランド・ヘラルド』紙は8日、オージー・ルールズ(オーストラリアン・フットボール)とラグビーリーグ(13人制)の両競技で活躍した23歳のスター選手、イズラエル・フォラウを、第2のソニービル・ウィリアムズと見込んで獲得に動いたカーワンHCだが、失敗に終わったと報じた。
フォラウは17歳のときに、13人制の世界最高峰リーグともいわれるNRLでデビューし、いきなり21トライを挙げて年間最優秀新人賞を受賞。そして史上最年少の18歳194日でオーストラリア代表(13人制)になったゴールデンボーイだ。2010年に4年総額600万豪ドル(約5億円)ともいわれる高額オファーを受けて、オーストラリアの国技とされる別の楕円球競技、オージー・ルールズに挑戦したものの、今季限りでそのキャリアを終えることを明らかにしたため、ラグビー界の13人制と15人制の複数チームが争奪戦を繰り広げていた。スーパーラグビー勢ではブルーズのほかにチーフスもアプローチしていたが、13人制のパラマタ・イールズと年俸75万ドル(約6200万円)以上でサインしそうだと同紙は伝えた。
ブルーズとチーフスは、NTTドコモレッドハリケーンズに在籍しているオールブラックス100キャップ保持者のFBミルズ・ムリアイナにも強い興味を示していたが、ムリアイナはドコモ残留が濃厚とみられている。