育成の名門シャークス・アカデミー UAEにも開校決定!
今年のアジア5カ国対抗戦では日本代表に3−106と大敗したUAE(アラブ首長国連邦)代表だが、ラグビー大国の南アフリカと強力なパイプを結んだことで、将来、ジャパンを脅かす存在になるかもしれない。
UAEラグビー協会は10月30日、今年の南半球スーパーラグビーで準優勝した南アのシャークスと共同で、ラグビーアカデミーを開校すると発表した。ドバイ、アブダビ、アルアインの3都市に“シャークスUAEラグビーアカデミー”を設立し、南アからのスタッフを常駐させ、2013年1月からハイパフォーマンス・アカデミー・プログラムをスタートさせる。
UAEでは、世界中から集まった企業の駐在員たちが3年居住の資格をクリアして代表チームの中心メンバーになっているのが現状だが、今年10月にU19代表が初めてアジア選手権大会(ディビジョン3)に参加するなど、スクール、クラブレベルから若い選手の育成にも取り組みだしている。世界的金融グループのHSBCが支援して進めているラグビープログラム(4年間)では、25の学校で4000人の子どもにラグビーを教えていくことを目標に活動を続けており、世界最先端の知識とコーチング力を持つシャークスの参加で、地元出身の一流選手輩出が期待される。独自のアカデミーをアジアで初めて開校するシャークス側には、グローバル化が進むラグビー界において普及・育成活動のリーダーシップをとり、ブランド力を高めていく狙いがある。
南アのダーバンに設立して10年になるシャークス・アカデミーは、育成の名門といわれ、フランソワ・ステインやJP・ピーターセン、テンダイ“ビースト”・ムタワリラ、ライアン・カンコウスキー(豊田自動織機)など、これまで20人の南アフリカ代表選手を15人制と7人制に輩出してきた(元オーストラリア代表CTBクライド・ラスボーン、イングランド代表CTBブラッド・バーリットも卒業生)。現在は、元高校日本代表の松島幸太朗(神奈川・桐蔭学園出身)も在籍し、才能を伸ばしている。